“ 高嶺の花とか言うてたのに、ちょっと優しくしただけでコロッと落ちるとかちょっと残念だわ ”
“ あいつ人の彼氏奪ったんやで ”
“ 顔はいいくせに性格はブスよな ”
ピピピピ……
『……嫌な夢見た……』
忘れられたと思ってた。
昨日、角名くんに告白されたからかな……
告白されることはあっても受け流すだけだったからそんなん思い出さんかったのに
角名くんと関わり過ぎたかも……。
角名くんの告白はなんかチクリとした。
『早く準備しないと……』
今日は文化祭2日目
ミスコンに出ることになっている
はぁ…足取り重っ。
学校に着くと東海林さんが私を呼びに来た。
「九条さん!今からメイク直しとかいらん?」
『あー、大丈夫です。リップ塗るくらいなんで』
「そか!んじゃあ10時になったら控え室向かってくれる?」
『わかりました』
とりあえず教室行こ。
「九条さんおはよ」
『!____角名くん。おはよ』
「今日やっとミスコンだね」
『なんでそんなに嬉しそうなの……』
「んー、なんとなく?」
『怖いです』
そうしてクラスの裏方で働いてから、
控え室に向かった。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!