第62話

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2021/01/12 11:09











土曜日_______________。






駅で待ち合わせ













「九条さん」



『!』









後ろから声をかけてくれたのは

いつもとは違う、私服の治くんやった。









『ごめんね。待った?』



「俺も今来たところや」



『そっか。今日はどこ行くん?』



「それは着いてからのお楽しみやな〜」



『えっ、気になる』



「せやろ!ほな行こうか」



『うん……!』










制服とジャージしか見たことなかったけど

私服だとこんな感じなんや。



すごい新鮮

そして意外にも私好みの服装










「九条さんやって最初わからんかったわ」



『え?』



「雰囲気、学校と全然ちゃうし」











この日私は髪を巻いて行った。

デートとかすっごい久しぶりやったから

ちょっとだけ……お洒落したかってん。










しかも相手は治くんやし










ほんの少し気合いを入れて来たってことは

口が裂けても言えない秘密やけど。










「それに……」



『……?』



「めっちゃ可愛ええ……///」



『え……?』










今、可愛いって言った?










『治くんの照れ顔初めて見たかも…』



「俺やって女の子の扱い慣れてるわけやないし……褒めるとか難易度高いんやで…!」



『ふふっ、ちょっと意外やった』



「そうか?」



『うん。私、治くんに関して意外って思ったこと多い気がする』



「テスト交換したときも言われた気がするわ」



『うん言ったかも(笑)』



「でも俺もあるで」



『え?』



「九条さんに対して意外やって思ったこと」



『そうなの?』



「おん。九条さんを初めて見たときツムにあんなこと言う女子初めてやったから新鮮やったし、初日から女子と揉めるし、第一印象的には怖いって思っとったけど、今日も含めてちゃんと女の子やって……守ってやりたいって思ったんやで?」



『!』










正直本気なのか読めない……。


でも女の子やから守りたいとか、

あんな赤面して可愛いなんて言われたら

意識したなくても意識してまうやん。










『ありがとう。私やって治くんはカッコええって思ってるよ』



「なっ……!?//」



『あっ、冗談抜きやで』



「わ、わかっとるけど……//」










もう既に楽しいのに

これから治くんとのデートが始まるって思うと

少し、いやだいぶ、浮かれ気分になる。

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