第36話

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2020/12/05 11:01










放課後,急に雨が降り出した時があった。







傘なんて持ってないし

当番で帰りが遅くなったから周りに人もいなかった。


両親は仕事で迎えを呼ぶことなんて出来なくて

諦めて濡れて帰ろうって思った時、後ろから声をかけられた。








「傘ないの?」



『え……?あ、うん……』



「よかったら傘入る?」



『いや、狭くなっちゃうし…大丈夫だよ』



「んじゃあ雨止むまで待つの?」



『っ……』



「一緒に帰ろ」



『……ありがとう』








それが彼とのきっかけになった。








すれ違う度に目が合うようになったり
たまに一緒に帰ったり

彼との時間が増えていくように思った。




それを楽しみに学校に行くこともあるくらい

私の中で存在が大きくなってた。










そして









「俺、あなたのこと好き」



『!』



「俺と付き合ってください」



『お願いします……!』







ようやく結ばれた。








でも私の恋はそう上手くいかなかった_______________

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