第37話

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2020/12/06 11:00











付き合って2ヶ月くらい経った頃

こんな噂が広まり始めた。









“ 人の彼氏を奪ったビッチ ”

“ 九条さんを落とす賭け ”








気にしないでいたけどその噂もどんどん大きくなった。








『急に呼び出してごめん』



「大丈夫だよ」








そう言って優しい笑顔を見せてくれる


……本当にずるい。

噂なんてものはますます信じられなくなった。








『あの噂は本当なの……?』



「違うよ、あれは嘘。あなたは気にしなくていいよ、俺がいるから」



『……うん』









彼の優しさに甘えていた。









ある日の昼休み__




「お前、九条さんとまだ付き合ってんのかよ」


「いいよな〜、お前ばっかり。ズリぃ」


「意外と尻軽女だぜ?」


「マジかよ」


「顔はいいけど」


「顔はまじでどタイプ」


「少し優しくしただけで信じ込んじゃってさ」


「お前最低だなw」


「人の彼氏奪ったっていう噂もお前が流したもんなw」










聞こえっちゃったよ全部


期待してた私がバカみたい


1番の味方だと思ってたのに










『今日も呼び出してごめん』



「大丈夫、噂のこと?それなら気にし___」



『別れよう』



「え?」



『私、あなたのこと勘違いしてたみたい』



「勘違い?」



『そう勘違い。優しいし、私のことを何よりも1番に考えてくれて、これ以上の人なんてこの先いないって思っとった。でも実際違った……あんたみたいなクズに甘えきってた私が馬鹿だった』



「っ……!聞いてたのかよ」



『聞かれちゃまずい様な話してんじゃねぇよ』



「!」



『さようなら』










それから噂はだんだん薄れていって、気づけば卒業していた。








この時から恋愛は嫌いだ_______________

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