第3話

出会い
2,434
2020/07/25 12:12
無一郎side
始めて合ったのはキメツ学園中等部の入学式

しのあは受付係りをしていた

隣に同じ様な顔をした人が居たけど何故か

しのあに目が言ってしまった
栗花落 しのあ
栗花落 しのあ
モブ男くん入学おめでとう
そう言ってモブ男とやらに花飾りを胸に付けた
栗花落 しのあ
栗花落 しのあ
次の人どうぞ
しのあはペンを持って名簿に目をやった
無一郎
無一郎
時透無一郎です
ピタッと動きが止まって僕の方を見た

その目は驚いている様に見えた
無一郎
無一郎
どうしました?
栗花落 しのあ
栗花落 しのあ
い、いえ……
そしてまた、名簿を見て僕の名前をチェックした
栗花落 しのあ
栗花落 しのあ
無一郎さん入学おめでとうございます
僕にも花飾りを付けた
無一郎
無一郎
ありがとうございます
そう言ってその場を去った

僕は思った、何故

モブ男?にはくんづけで、タメ語なのに僕は

さんづけで、敬語だったのだろう?

まあ、深くは考えなかった
         〜〜〜〜〜
入学式が終わり、先輩達は片付けを始めていた

しのあはすごく重そうな荷物を運んでいた

他の人も慌ただしく歩き回っていて

とてもじゃないけど手伝える様な感じじゃ無かった
無一郎
無一郎
先輩、手伝いますよ
栗花落 しのあ
栗花落 しのあ
む、無一郎さん!大丈夫ですよ
流石に新入生に手伝わせる訳にはいきませんしね
無一郎
無一郎
いいから貸してください
始めて合った名前も知らない先輩を

どうしてここまで気にかけているのか

自分にもわからなかった
栗花落 しのあ
栗花落 しのあ
…………じゃあ、お言葉に甘えて…
無一郎
無一郎
何処に運べばいいですか?
栗花落 しのあ
栗花落 しのあ
3階の資料室です
無一郎
無一郎
ねえ、先輩…どうして僕にはさん付けで敬語なんですか?
栗花落 しのあ
栗花落 しのあ
…………なんで…でしょうね……
今にも壊れてしまいそうな悲しい顔でそう言った
無一郎
無一郎
………無一郎って呼んで下さい、敬語も無しで
栗花落 しのあ
栗花落 しのあ
わかった、無一郎……くん∥
無一郎
無一郎
(まあ、くんでもいいか…)
あ、そういえば先輩の名前聞いてない
栗花落 しのあ
栗花落 しのあ
あ、そうだったね私は、栗花落しのあ2年生だよ
無一郎
無一郎
よろしくお願いします。しのあ先輩
栗花落 しのあ
栗花落 しのあ
……私からも一つお願いしていい?
無一郎
無一郎
いいですよ
栗花落 しのあ
栗花落 しのあ
私も、しのあって呼んでください。敬語も無しで
無一郎
無一郎
いいんですか?
なめてるとか言われません?
栗花落 しのあ
栗花落 しのあ
うん。大丈夫だよ、出来たらそう呼んでほしな
無一郎
無一郎
いいよ、しのあ
これが、僕としのあの出会いだった

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