第55話

3ー27
1,708
2020/03/27 01:34
中也side

ギルドの奴らを全員倒し終わり
直ぐさまあなたと太宰の元に走った

「ちょ…おい!どういうことだ?
 手前ら顔見知りなのかよ⁉」
「ふふ、気になるのかーい?」
「その顔、腹立つなぁおい!」

太宰はニヤニヤとしながら
俺に見せつける様
後ろからあなたに抱きついてやがる…
この野郎っ……!

「顔見知り…なーんて
 そんな浅いものではないのだよ?」
「はぁ⁉」
「だって…
 2人っきりでデートした仲だもの
 ねー、あなたちゃん?」
『ぇ…?えーと、クレープを一緒に食べました』
「…取り敢えずあなたが正しいのは分かった
 そして、手前ら認識の差がデケェなぁ!」
「酷いっ…あなたちゃん……
 あんなにラブラブしてたのに…」
『ぇっ…そう…なのですか…?』

太宰は首を傾げるあなたに
態とらしい声を出している

つーか此奴っ……!
どさくさに紛れて
あなたの頭に顔を埋めやがって…!

「おいっ糞太宰!
 あなたから離れろっ
 いつまで抱きついていやがる!」
「うわー…黒くてちっちゃいのが
 何か怒鳴ってるー
 怖ーいっ
 あなたちゃん助けてー」
『えっ…⁉』
「あなた、そいつの話なんか聞くな
 捨てとけっ」
「うぅ…2人して虐めるなんて…
 私、泣きそうだよー…」

はぁー…
拉致があかねぇ…

『あはは…
 まだ、仕事が残ってますから…
 太宰さん、離してもらっても良いですか?』
「えーっ!もうかい?
 まだちょっとだよ」

何処かで聞いた事ある台詞だなぁ…

『Qさんを助けに行かないと…』
「はー…あなたちゃんは仕事熱心だねぇ」

太宰は深く溜息を吐きながら
ゆっくりと手を解いた

…此れでやっと仕事に戻れるな

「取り敢えず
 俺と太宰でこん中入るか…
 あなたは見張りを頼んでいいか?」

小屋に指差しながらあなたに伝えた

『分かりました』
「えぇー
 中也と2人っきりなんて鳥肌が立つ…」
「文句云うんじゃねぇっ
 さっさと来い!」
「ちょっ痛い!
 襟引っ張んないでよっ!
 あなたちゃん、また後でねー」
『はい、お気をつけて』

文句垂れて嫌がる太宰を
無理矢理連れて
小屋に入って行った

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