第20話

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2021/02/14 14:13
あなた

此処がりおうさんのお家?

毒島メイソン理鶯
毒島メイソン理鶯
そうだな。此処を拠点として生活している。
毒島メイソン理鶯
毒島メイソン理鶯
そういえば名前を聞いていなかったな。
あなた

私の名前はあなただよ。

毒島メイソン理鶯
毒島メイソン理鶯
そうか。ではあなた、今から食事の支度をするから暫く待っていてくれ。
あなた

しょくじ…ご飯作るの?

毒島メイソン理鶯
毒島メイソン理鶯
あぁ。
あなた

私もお手伝いする!!

毒島メイソン理鶯
毒島メイソン理鶯
あなたは客人だ。座っていてくれ。
あなた

手伝うの!!

毒島メイソン理鶯
毒島メイソン理鶯
…なら手伝ってもらおうか。
毒島メイソン理鶯
毒島メイソン理鶯
この野菜の皮を剥いてくれ。
あなた

はーい!





















一方その頃、左馬刻と銃兎はとても焦っていた。




理鶯が幼女を保護した。
其処までは良い。善人の取る行動だ。





問題は料理を振る舞ってくれる事についてだ。
味に問題はないのだ。
見た目なのだ。
どれ程美味しい料理でも見た目がグロテスクだったら食欲がなくなる。







入間銃兎
入間銃兎
次あれを口にしてしまったら…
碧棺左馬刻
碧棺左馬刻
ガキにトラウマ植え付ける前に行くぞ。

















《そして戻る》

あなた

りおうさん、皮剥いたよ!



理鶯の前に剥いた野菜を差し出した。


少し剥きすぎて、野菜が小さくなっていた。しかし、側で一生懸命皮を剥いている姿を見ていて何も言う気にはならなかった。




あなた

ねぇ、りおうさん!私に料理の仕方教えて!

毒島メイソン理鶯
毒島メイソン理鶯
それは構わないがどうして教えて欲しいんだ。
あなた

実はね…












《回想》


山田一郎
山田一郎
じゃーん!
あなた

りんごだー!おにーちゃんそれどうしたの?

山田一郎
山田一郎
近所の人にもらったんだ!食べるか?
あなた

たべるー!

山田一郎
山田一郎
じゃあ切るからちょっと待っててな。


一郎は、台所に行こうと立ち上がった。




あなた

待っておにーちゃん!

山田一郎
山田一郎
どうした?
あなた

りんご、私が切る!

山田一郎
山田一郎
えっ!?
あなた

私も料理してみたいの!だからまずりんご切るの!

山田一郎
山田一郎
うーん…
山田一郎
山田一郎
(あなたの頼みを断りたくないしな…)
山田一郎
山田一郎
やっても良いけど俺の目の前でやるんだぞ。
あなた

はーい!



あなたは果物包丁と林檎を持って机の前に立つ。
そして丁寧に皮を剥いていく。



山田一郎
山田一郎
上手いな!
あなた

本当?!やったー!



どんどん剥いていき、あともう少しというところで…



あなた

いたっ!



指を切ってしまったのだ。
指先から林檎の様に真っ赤な血が滲み出てくる。



山田一郎
山田一郎
あ"ーーー!あなたの指がーー!!




一郎、絶叫。










そして、あなたは包丁禁止となった。















あなた

…ていう事があったの……

毒島メイソン理鶯
毒島メイソン理鶯
成る程。
毒島メイソン理鶯
毒島メイソン理鶯
しかし、気持ちは判る。



理鶯はあなたの指先を硝子に触れる様にそっと触れる。



毒島メイソン理鶯
毒島メイソン理鶯
小官と一緒に切ろう。
あなた

うん!

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