第16話

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2021/03/21 16:31
飴村乱数
飴村乱数
そうだ!僕達の電話番号登録しておくね!
あなた

やったー!お友達ふえたー!



乱数はあなたに喜ばれたのが嬉しい様でニコニコしながら電話帳を開く。





飴村乱数
飴村乱数
(はぁっ!?)


先程の嬉しそうな顔は何処へやら。
顔から表情が消え去り、目から輝きが無くなった。




飴村乱数
飴村乱数
(何でじじいの番号が登録されてんだよ!)
あなた

あなた

らむだくん、どうしたの?



手が止まった乱数を、あなたは心配そうに見詰めた。



飴村乱数
飴村乱数
何でもないよ!
飴村乱数
飴村乱数
それよりあなたちゃん、この人どうしたの?
あなた

じゃくらい先生だよ!

あなた

番号こうかんして貰ったんだ~!

飴村乱数
飴村乱数
あなたちゃんと友達なの?
あなた

うん、そうだよ!風邪引いたときとかに助けてくれたの!

飴村乱数
飴村乱数
へー…


露骨に嫌そうな顔と声音をしていた。 




あなた



其れを見ていたあなたは頭に疑問符だけを浮かべていた。



飴村乱数
飴村乱数
僕達の番号入れといたからね!
あなた

ありがとう!



乱数は自分達の番号を入れた後、寂雷の番号を消そうとした。



あなた

あっー!消しちゃダメー!!



乱数が消去しようとしたことに気付いた瞬間、直ぐに其れを阻止した。



あなた

何で消そうとしちゃうの?

飴村乱数
飴村乱数
だって、要らないと思ったんだもん。
あなた

私はいるの!

飴村乱数
飴村乱数
ムッ…
飴村乱数
飴村乱数
持っててもやり取りとかしないでしょ。
あなた

してるよ、毎日お話してるの!

飴村乱数
飴村乱数
えっ!?
飴村乱数
飴村乱数
(う"ぅ"…何で僕よりじじいがあなたちゃんと……)


拗ねていた。




あなた

さっきから暗いかおしてどうしたの?

飴村乱数
飴村乱数
何でもないよ!
あなた

うそ!私にはわかるんだからね!

あなた

そんな暗いかおしたらダメだよ…うーん…


あなたは少し考える様な顔をした。


あなた

そうだ!





あなたは乱数に突然顔を近づけたと思ったら…


















飴村乱数
飴村乱数
えっ…
あなた

どう?元気になった?







接吻したのだ。乱数に触れるだけの軽い接吻を。



その現場を目撃した幻太郎と帝統は固まっていた。



乱数も理解が追い付かず、固まっていた。





夢野幻太郎
夢野幻太郎
あ、あ…あなたさん?
有栖川帝統
有栖川帝統
今…一体何を……
あなた

あなた

知らないの?辛いときはこうすれば良いんだって!
















《回想》



此れは、あなたが偶然つけたテレビでの出来事だった。



あなたがつけたテレビには男女が接吻をしている場面が映っていた。


山田一郎
山田一郎
あ"あ"あ"あ"あ"ー!
一郎は急いであなたの目を手で隠した。

三郎はテレビの電源を急いで切り、二郎は自分の目を覆いあたふたしていた。

山田二郎
山田二郎
あわわわわわ!
山田三郎
山田三郎
何でこんなタイミングにあんなもの放送してるんだ!
あなた

おにーちゃん、まっくらで何も見えないよ。

山田一郎
山田一郎
あっ、ご免な。


一郎はあなたの目を覆っていた手をさっと退ける。



あなた

あの人達何してたの?

全員
(ヤ、ヤバい…)
山田一郎
山田一郎
え、えーと…
山田二郎
山田二郎
そ、そうだ!あの人達は辛いことがあって慰めあってたんだよ。
山田三郎
山田三郎
はぁっ?
あなた

そうなんだ!

山田三郎
山田三郎
何いってるんだ二郎!あなたが変な勘違いしちゃったじゃないか!
山田二郎
山田二郎
しょうがないだろ!


《回想終了》













有栖川帝統
有栖川帝統
そんな事が有ったのか…
夢野幻太郎
夢野幻太郎
勘違いは恐ろしいですね…
あなた

飴村乱数
飴村乱数
あなたちゃん…


先程まで黙っていた乱数が口を開いた。
膝に座っていたあなたを自分側に向かせてぎゅっと抱き付く。








飴村乱数
飴村乱数
僕の…
飴村乱数
飴村乱数
僕の妹になって!!!

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