第11話

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2021/02/05 11:08
山田三郎
山田三郎
あなた~!ちょっと来てください!
あなた

あなた

なーに?



三郎に呼ばれ、側に駆け寄る。其処には一郎と二郎もいた。




山田三郎
山田三郎
これ、あなたへのプレゼントです!


そう言われ、渡されたのは小さな携帯機器。




あなた

これ何?

山田一郎
山田一郎
これは遠く離れていても相手とやり取りが出来る優れものなんだぜ。
あなた

やったー!ありがとう!

あなた

これで、おにーちゃん達と離れていても話すことが出来るね!

山田一郎
山田一郎
(尊い…!)
山田三郎
山田三郎
(可愛い…!)
山田二郎
山田二郎
(抱き締めたい…!)

兄弟達は無言で悶絶していた。





















山田二郎
山田二郎
やっと昼休みだ~。


二郎は今学校にいる。
ちょうど昼休みの時間で弁当を食べようと準備をしていた。




女生徒
二郎君!今日も弁当作ったんだ!
女生徒
食べてくれる?
山田二郎
山田二郎
お、おう。有り難う…


何時もの事だが、二郎の机上には沢山の可愛い風呂敷に包まれた弁当箱が並んでいた。





食事をしようと箸を取り出した時、スマホから電子音がなった。




山田二郎
山田二郎
(あなたからだ!)


着信相手が判った瞬間、即座にメール画面を開き着信内容を見た。








お兄ちゃんへ


べんきょうどうですか?
ちゃんと起きてますか?ねたらダメだからね!
今日のおべんとうの中に入っている玉子やきはお兄ちゃんといっしょに作ったからたべてね!




山田二郎
山田二郎
何だってっーー!!


二郎はメールを読み終えた後、急いで風呂敷を開き弁当箱の蓋を開ける。





少し歪だがとても美味しそうな玉子焼きがあった。


山田二郎
山田二郎
折角弁当作ってきてくれたけど今日だけは受け取れねぇ!

二郎は貰った弁当を返した。
同級生
ど、どうしたんだよ!折角貰ったのに…!
同級生
有り難く受け取っとけよ!
山田二郎
山田二郎
今日だけは駄目なんだ…!此れを見ろ。

二郎はスマホ画面を同級生のに見せた。

其処には今日撮ったであろう二郎の弁当を持って笑顔で此方を見ているあなたがいた。


同級生
妹ちゃん?
同級生
この写真がどうかしたの?
山田二郎
山田二郎
この弁当はな、あなたが兄ちゃんと一緒に作ってくれた玉子焼きが入ってるんだぞ!
山田二郎
山田二郎
食わない以外の選択肢があるわけないだろ!


二郎は満面の笑みで手を合わせて弁当を食べた。


山田二郎
山田二郎
あ、甘い!でも美味しい!



どうやらあなたは砂糖と塩を間違えて入れてしまったらしい。

山田二郎
山田二郎
あなた~!美味しいぞ~!



二郎は画面に映ったあなたに頬擦りしながら玉子焼きを食べていた。




同級生
今日も安定のシスコンぶりだな。
同級生
そうだな。

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