あ、やっぱり。
さっきの攻撃で、死神さんの個性の条件を満たそうとしない姿勢を見たとき、そうなのではないかと思った。
きっと、戦う時間を長引かせて楽しもうとしてるのだろう。
こんな、他愛もない話しをしていても、死神さんは殺気を出し続けている。
その状態で楽しそうに話したりできるのは、流石だと思う。
僕は、殺気なんて上手く操れない。
でも、殺気を操れるのは、死神さんだけではない。
トガちゃんが、吸血器具を投げた。
その吸血器具は、死神さんの右腕に当たった。
得意なナイフではなく、遠距離攻撃の吸血器具を使ったのは正解だと思う。
やっぱり、場数踏んでいる人達は違うな。
っと、死柄木さんも参戦しようとするが、
すると、死柄木さんは一歩引いて。
しっかり止まってくれたのは、成長を感じるところである。
死神さんは、左手で吸血器具を右腕から抜くと、
《バキッバキバキバキ》
個性を使い、吸血器具を破壊した。
トガちゃんの背負っていた吸血器具の一部は音を立てて粉々になった。
……この調子だと物理攻撃が効かない…敵(ヴィラン)連合には物理攻撃系の個性を持った人間が多い…特に死柄木さんとMr.コンプレスさんは触る系の個性…相性が悪い。
死神さんを倒せる可能性があるとすれば、不明な点の多い僕の個性と荼毘さんの個性…。
でも、100%勝てるわけではない……
クソッ、どうすれば!!
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謝罪会見だお
・・・
((((;゚Д゚)))))))ギクッ 何故わかった。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!