翌日、僕はあえて目立つ行動をとった。
普通は、仲間がいなくなったら、怪しまれないように動くものだが、僕はあえて目立った。
トガちゃんを動きやすくする為に。
トガちゃんが、今度は職員に化けて侵入する話しになり、今侵入中。
多分だが、
教授含む、この研究所の職員は、頭がいいから、昨日の僕の余裕な態度と今の行動を見て、「まだ仲間がいるのではないか?」っと思うだろう。
…どうやらその予想は当たっているようで、
最近、入社した新人の人達の姿が見えない。(昨日、トガちゃんが盗んで来たリストに書いてあった。)
きっと、スパイとして、侵入している可能性を警戒したのだろう。
だが、トガちゃん対策が見当たらない。
正体がバレた人を使うほど、余裕がないとは思わないようだ。
まぁ、普通なら、個性がバレてる人を使うことはしないけど、今回は、僕とトガちゃんの2人でやらないといけない仕事だし、
トガちゃんがこの仕事に絶対必要だと思った。
だから、僕はトガちゃんにまた化けて侵入してもらった。
職員に化けてもらったのは、新人と体験学習の応募者の誰かに僕と共犯がいると考えると思ったから。
どうやらその予想は当たっているようだ。
ついでに、僕をもう1人の共犯の為に目立ってる、厄介者として、無視する姿勢を見せてくれた。
なお、いい展開だ。
「僕も、トガちゃんと合流して行動してくれ。」
と、言ってるようなものだ。
僕は、あっちこっちで騒ぎまくって、
そのあと、トガちゃんに合流した。
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。