あなた side
声が出なくてなにも持てなくなって 。
あの画面の内容は全部嘘だって思ってた 。
でも 、次に目を覚ました時はベットの上にいて 。
きっと誰かが運んでくれたのか 。
一番尊敬して一番大好きで一番可愛がって(?)
くれた偉大な先輩が活動休止するとは思っても
いなかった 。ましてや国民的アイドルが 。
カウコンでまだ共演出来てないですよ 。
もっと一緒にお芝居やりたかったんですよ 。
一緒にCD出したいんですよ 。
ねえ 、二宮くん 。大きくなったら
全部叶えてくれるって言ったじゃないですか 。
" 雛垣「 二宮くん二宮くんっ!」"
" 二宮「 あーはいはい何 」"
" 雛垣「 好きです大好きです!」"
" 二宮「 あっそう 」"
" 雛垣「 冷たいところも好き〜!」"
" 二宮「 ほんと趣味おかしいよね 」"
" 雛垣「 おかしいですか?!どこが?!」"
" 二宮「 … 自覚無しかよ 、」"
" 雛垣「 ほえ〜〜???笑 」"
脳内で昔の記憶が再生される度 、
天井を見る私の視界は潤んでいくばかり 。
自分が落ち込んでどうするんだ 、
そう思いたいけど涙が言うことを聞いてくれない 。
何度も何度もお世話になって何度も何度も
笑顔にさせてもらった先輩だから 。
5人の嵐さんが大好きだったから 。
そんな時 、コンコンっと扉から音がした 。
中島「 あなたー?まだ寝て … うぉ?!」
『 、、、ズズッ 、』
中島「 えーっと 、、、
だいじょう … ぶじゃないか 、」
『 、、、』
中島「 よしよし 、大丈夫大丈夫 」
『 … ガードセンターかよクソ 、』
中島「 口は通常運転みたいだね良かった 笑 」
ベットから起き上がった半泣きの私は
すっぽりと中島の胸の中に収まった 。
こいつ 、柔軟剤の匂い強すぎる 、、、。
でもその匂いがなぜか 、私を落ち着かせた 。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。