第33話

32.照れ隠し
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2020/05/21 02:32
さとみ
さとみ
お前が死んでも今は誰も喜ばないだろ!!あなた!!
あなた
あなた
ううん。わたしが死なないと、今はみんなが悲しむから。だから、その手を離して?
さとみ
さとみ
それは、無理なお願いだぞ。
あなた
あなた
わたしなんか、こんなところに来たのが間違いだったんだ。だから、もう、あの子のところに行かないと。
さとみ
さとみ
俺は絶対たこの手を離さないからな!
あなた
あなた
なんで、なんでそんなに.....
わたしなんかに......
さとみ
さとみ
お前は、俺たちにとって大切な存在だからだよ!それは、ころんも一緒だ!
だから、頼む。こっちに来い。


さとみくんは、そう笑顔で言った。


今飛び降りたら、あの子みたいに自由に
なれるのに。


なんで飛び降りたくないとか思っちゃってるの、わたし。


今飛び降りないと、もうできないのに、、、、


それでも、わたしは体が勝手にさとみくんの方に行きたいと思ってしまう。


ああ、こんな弱いわたし嫌だな。


そう思ったけれども、わたしはさとみくんの元に行った。



さとみ
さとみ
おかえり
あなた
あなた
なんで、、グスッ


わたしは溢れた、涙が止まらなかった。


ちゃんと飛び降りれなかったけれども、さとみくんにとめられて少し安心している自分もいた。


わたしが泣いていたら、さとみくんは、抱きしめてくれた。


とっても、温かった。優しさを感じた。


わたしは、10分くらい、泣いていたが、さとみくんはその間、ずっと抱きしめてくれていた。



さとみくんは、私が泣き止むと、抱きしめるのをやめて、わたしの目を見た。


さとみ
さとみ
もう大丈夫か?
あなた
あなた
コクン(首を縦に振る
さとみ
さとみ
なんで、飛び降りようとしたんだ。
あなた
あなた
ころんくんと喧嘩して、わたしなんかもういらないんだと思ったからです...



さとみくんはわたしの目を見て言った。


さとみ
さとみ
あなた。
お前を必要としている人もいるんだよ。ころんもそうだ。
あなた
あなた
でも、ころんくんは、わたしのことが嫌いで...
さとみ
さとみ
あのな、ころんはな
自分の気持ちに正直に、なれないんだよ。
あなた
あなた
えっ、
さとみ
さとみ
ころんになんか言われただろ?
それは、まったく思ってないことだよ
あなた
あなた
ほんとうに、そうなの?
さとみ
さとみ
本当だ。
さとみ
さとみ
ころんは、ああ見えて、照れ隠しをしているんだよ。
あなた
あなた
そうだったんだ。
さとみ
さとみ
おう!
あなた
あなた
わたしころんくんのところに行ってくるよ!
さとみ
さとみ
でも、朝ごはんはしっかり食べろよ!
あなた
あなた
うん!いろいろありがとう😊
さとみ
さとみ
お、おう//
さとみ
さとみ
だって、あなたの悲しむ顔なんて見たくないだろ...//
さとみ
さとみ
それはころんも一緒だよ。
さとみ
さとみ
がんばれよ。あなた。


わたしは、さとみくんがつぶやているのもわかったけれども、何を言っているかはわからなかった。



わたしは、ダッシュで食堂に行った。

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