第15話

交通事故の記憶
3,422
2018/11/19 03:29









そういえば私って、交通事故にあったんだよね









205号室、1人でいた私は









交通事故にあった時の事を思い出した











たしかあの時…
 









誰かが私を助けてくれたの…でも、誰だったのか…










思い出そうとすると、頭に激痛が走る
あなた
あなた
ッ… !! 痛い…はぁッ…









でも、どうにかしてでも思い出したくて












思い出そうとする












それでも起きることは同じ…













痛みに耐えられなくなった私は、とうとう倒れ込んだ











バタッ









それに気づいたのか、大ちゃんの声がする
有岡大貴
有岡大貴
あなた ?! 入るよ ?!










もちろん、頭の激痛は収まらず
あなた
あなた
大…ちゃんッ はぁッ








私は頭を抑えながら、必死に息をした
有岡大貴
有岡大貴
あなた !! あなた !!
あなた
あなた
…ッ









この叫ぶ声…聞き覚えのあるような、ないような…










これ以上は、考える余裕もなかった。









そのまま私は、病院へと連れていかれて








入院となった
あなた
あなた
大ちゃん…ごめん
あなた
あなた
迷惑かけて…
有岡大貴
有岡大貴
全然、それより
有岡大貴
有岡大貴
へーき?
あなた
あなた
うんッ












でも、あの頃の記憶を











まだ、思い出せずにいた









その記憶が戻る恐怖はある











でも、戻ってほしい気持ちもある











複雑な気持ちを抱えながら













病室で、眠りについた。

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