まだ、誰のものでもない 私の最後の夜に
貴方を思い出している 私は ナイモノネダリ
ラインしてみよ
すぐに既読がついた。
会話終了。
これくらいしか話すことないんだ。
それくらい私は会話するのが苦手。
でも、4年前よりかはマシ。
恭平のおかげで
今の私になったんだ。
だから感謝してる。
迎えに来て連れ去ってよ あの日のようになんてね
付き合いたてホヤホヤの時にね。
夜にこっそり恭平が、私の家に来たんだ。
私の家厳しいからさ、
夜に外出たらダメなんだ。
だからこっそり連れ去って。
公園で色んなお話した。
最後は
ホントなら私も大好き
と言いたい。
でも、恥ずかしくて。
私はそこまで彼に夢中になったんだ。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!