🌷 あなた side
結局私はそのまま朝まで寝た。
目を覚ますと
下の方からガヤガヤと話し声が聞こえてくるから、
なんだろ、なんて思いつつ朝の支度をする。
そーゆー今日は 都合よく仕事は休みなのだ。
いつもより寝れて 少し頭がズキズキするくらい。
と言ってもいつも全然寝ていないのに慣れていただけで
多分今日寝たのも一般の睡眠時間より
少し少ないくらいだと思う。
鏡を見てみると
昨日の落とせていないメイクが崩れていた。
これはいかん と思い、
カバンからメイク落としシートを使って鏡の前に立つ。
最近買ったものだからスルスルとメイクが落ちていく。
なんてブツブツと独り言を呟きながら吹き落としていく。
この独り言は 学生時代の癖が今までなおっていない。
今は今だから 気にしていないけど
学生時代は色々とあった。
そんなこんなですっぴんの私と対面。
相変わらず肌は荒れてる。
でもあんな残業してるって考えたら
まだマシなレベルかな、
ニキビは出来てないし。
ここは家じゃないから
すっぴん姿でいる訳には行かない。
まぁ流石に肌を休ませなきゃいけないから
化粧水だけパパっと塗って、
薄めのメイクにすることにした。
さささっとのせて 完成。
学生時代の話はまた今度教えるとしようか。
今は支度して お礼を言って帰ろうかな。
そして私はベッドを整えて
いつも通りバックを肩にかけてドアを開けた。
階段を降りて3段。
ふと気がつく
そうだ、きっとそうだ。
このままじゃろくにここをうごけない。
そうやって階段3段目の所でアタフタしていると
下の方から階段を上る音がした。
やばいやばい と焦って階段を上る。
無視しようとしたけど、
流石に無視したら怪奇現象で怖がらせるのも嫌だから
返事をすることに。
そうすれば 階段を上る音が早くなり、
数秒後には対面した。
いや無理か...。
ここが関係者部屋だとしたら
知らん人が関係者部屋にいたらビビるよね、、
でもなんか違和感。
エプロン付けてないし、私服。
ってことは今日休みなの... ??
︎︎
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編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。