第14話

１１

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2018/12/29 08:05

私は神威と共に宇宙船に乗る。









地球に少しだけ滞在して、戻るつもりなのだが、何となくもう戻れないような気がしてきた。




でも私は知りたい。この変な夢の意味を。消えてしまった記憶を。そして、「俺と死ね」と言った人を。



だから私は戻れない。
戻りたくない。




いくつもの知らない星を見、遠ざかり、宇宙の彼方へ消えていく。






冬華) 地球が青いのは、"海"というのが青いからでしょ。



神威) そうだけど…………。何で知ってんの？




冬華) 時々変な夢を見るんだ。私は"海"の中にいて、かつてあったはずの記憶が全て抜き取られていったんだ。
そんな夢を何度も見る。おかしな話だろ。徨安にはもちろん海なんてものはない。
何も知らないはずなのに、もちろん地球についても。だがずっと前から名前だけしっていたんだ。だからずっと気になっていた。




神威) そうなんだね…………。冬華ってもしかして、アルタナの変異体？



冬華) どうして知っている。



神威) 何となく。



冬華) そう。





神威) アルタナの変異体だったら、地球なんか来て大丈夫なの？




冬華) 大丈夫な保証はない。だが今更帰れない。何も知らず、何の意味もない時間を永遠に生きるよりかはマシだろ。私にも知りたいことがあるんだ。それに、誘ったのはアンタだろ。今更なんだ。




神威) そうか…………。そうだよね。君は…………俺達は、もうここまで来たら戻れない。




冬華) ………………？






俺達＿＿＿＿＿＿＿＿？

神威の過去に何があった…………？


















わからない。

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第15話１２

もずく

コンテスト受賞作品

グランプリ

好きになるのはキミ限定【完結】

なぁな

編集部コメント

主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした！<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。