第11話

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2018/12/11 06:37
それからは、神威、と言う名の男はしょっちゅうここに来るようになった。




神威は外の世界を知らない私に、色々なことを教えてくれた。



今まで他の世界のことなんてあること自体知らなかったし、知る気もなかったが、神威の話を飽きるほど聞いたとき、ある気持ちが沸いた。





冬華) 神威。その話はもういい。飽きた。聞くよりもこの目で見てみたい。他の世界が。



神威) え…………でもアンタは…………。


と言う神威を遮り、



冬華) 遠くからでもいいんだ。連れていってくれないか?



と言った。


"好奇心"なんて、今まで生きてきて初めて抱いたかもしれない。


見ることによって自分の何かが変わるような気がしてきた。




神威) わかった。んじゃあこれに乗って。



と神威は大きな船のようなものを指差して言う。








私は宇宙船に一歩足を踏み入れた。

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