第10話

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2018/12/06 09:34
え、母さん?
何を言っているんだこの人…………。


似てたのかなもしかして。



考えを巡らせていると男は私に話しかけてきた。


神威) 君はいつからかこの死の星(ほし)に住んでるんだい?



え、いつから…………?
まず私は何歳かもわからないのに。
こっちが知りたいくらいだよ。



冬華) 気づいたらここにいた。私を産んだ母親さえもわからない。



神威) ふーん、そっかー。ここには一人しか人間はいないんだ?



冬華) おそらく。



神威) そう。俺の名は神威。あんたの名は次会ったときにでも聞こうかな。徨安のヌシが許してくれたらの話だけどね。




冬華) そんな事を言うために来たのか?元々ここは夜兔族の故郷だ。帰るなら勝手に帰ればいいさ。だがそんな物好きはお前以外会ったこともないが。
オロチはお前を襲いたかったわけじゃない。
興奮してじゃれていただけさ。
人々から忘れ去られたこの星を、私達を覚えていたことが嬉しかったのかもな。
それから…………私は徨安のヌシではない。
私は…………







_____江華だ



神威) ん?


冬華) なんでもない。冬華だ。










今のは…………なんだったんだ?
まるで自分は…………自分は…………





冬華という名ではない気がしてきた。

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