『 バスに乗って2人で楽しそうに話してる中
1つ目の仕掛けはバスの中の電気が消える 』
パチッ
「 玄樹真っ暗! 」
玄樹 「 停電かな? 」
「 雨降ってないけど停電か 」
玄樹 「 あなた大丈夫? 」
「 …だいじょばない… 」
玄樹 「 大丈夫だよ。おいで 」
『 少し怖がる森下を抱きしめる岩橋。
次の仕掛けは幽霊の声が聞こえる 』
幽霊 「 …ねぇ 」
「 はっ…玄樹…っ…! 」
玄樹 「 …大丈夫…幻聴だよ…! 」
「 何このバス! 」
『 そして最後は幽霊が姿を現す 』
幽霊 「 …おね… 」
「 あああああ!!!玄樹!!やだっ…!! 」
玄樹 「 大丈夫…大丈夫だよ… 」
「 お願いだから早く降ろして! 」
幽霊 「 ねぇ 」
『 怖がるふたりの前の席に幽霊が座る 』
玄樹 「 っ…!? 」
「 玄樹… 」
玄樹 「 だめっ!前向かないで! 」
「 うん… 」
幽霊 「 お姉ちゃん…遊ぼ… 」
「 ごめんなさい!ごめんなさい!ごめんなさい!
ごめんなさい!許して!!! 」
幽霊 「 じゃあお兄ちゃん… 」
「 玄樹もだめ!!! 」
玄樹 「 家でじんが待ってるの!だめ! 」
玄樹 「 成仏してください! 」
『 ここでモニタリング終了 』
「 …玄樹ぃ… 」
スタッフ 「 すみません 」
「 うぎぃやぁあ!!! 」
玄樹 「 …え? 」
スタッフ 「 モニタリングです 」
「 えっ… 」
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!