第22話

5人で
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2019/05/29 00:37



次の日は時差ボケもあってか、
疲れも出てみんなしんどそうだった。
えいちゃんだけは、
本当にいつ寝てるのか不思議なくらい
ずっとキーボードを叩いてたけど・・・。

でもその翌日にはみんな部屋から
モゾモゾと出てきて、出発前に言ってた通り
プールの解体作業が始まった。
その様子も動画にするみたいだったから
私はあまり手伝うことは出来ず・・・。
いつも通りの生活をしていた。
動画撮影のときに裏方として
よく来てくれている友達も
何人か手伝いに来てくれて、
昼前から始まった作業も夕飯時には
あらかたのものは撤収されていた。

そ「あとは軽く掃除したら終わりか。」

み「それは明日でいいんじゃない?」

り「今日はみんな頑張ったしね〜」

エ「一旦家具は戻さないでおこう。
次の部屋どうするかの動画も
撮らなきゃだけど、LAのお土産紹介とか
買った服で
コーデバトルみたいなの撮りたい。」

そ「お、いいじゃんそれ!」

4人は輪になって撮影の計画を立て始めた。
・・・本当に仲良いなぁ。

『お話中ゴメンね。
ご飯出来たからみんなで先食べちゃおう。』

み「うわ〜〜〜
2週間ぶりのあなたちゃんの飯!」

り「昨日一昨日は疲れてまともに
食べられなかったからね(笑)」

そ「あなたちゃんもおいで、一緒に食べよ。」

『あっ・・・うん!』

ずっとプールだったリビング。
家具をまだ戻してないから、
リビングに直にお皿を並べてみんなで囲む。
5人でご飯を食べるのはいつぶりだろう・・・
とくにえいちゃんは・・・本当に久しぶり。

そ「久しぶりに人数分作んの、
大変だったでしょ(笑)」

『ちょっとだけね(笑)』

み「久しぶりのあなたちゃんの飯!
日本の飯!もう感動モノだよね!」

エ「みっくん即席の味噌汁、
向こうに持ってってたじゃん。」

み「即席と手作りは
比べもんになんないでしょ!」

・・・昔からみんな揃うとスゴく賑やかで。
4人が楽しそうにしている様子を
近くで見ているのが好きだった。
「誰かが」じゃなくて、
「4人みんな」が好きだった。
今でもその気持ちに嘘はないけど、
好きの中の特別に気づいてしまったから。

『・・・あのねっ・・・』

私は話を切り出した。





『私、引っ越すことにしたの・・・。』



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