第14話

可能性
668
2019/05/10 01:40



先A「おっ!エイジー!!」

集合場所に着くといつものメンバーが。
その中にやっぱりレナもいた。

先A「いつも編集が〜って出て来ねぇのに!」

エ「俺だって息抜きくらいするっすよ。」

先B「久しぶりだし朝まで付き合えよ〜!」

そう言って夜の街に繰り出した。
向かう先は先輩の友達がやってる
行きつけの店。だいたいはここで集まる。
俺は先輩達がダーツで盛り上がっているのを
少し離れたカウンターから見ていた。

?「まさかのコーラ?
この店なんだし1杯くらい飲んだら?」

話しかけてきたのはレナだった。

エ「まだギリギリ未成年だし・・・
帰ったら編集残ってるし。」

レ「相変わらず真面目くんだね〜〜。
で、その後どう?幼なじみちゃんとは。」

あの日以来レナとは会っていなかった。
・・・気にしてくれていたのか。

エ「どうもこうも・・・別に変わんねぇ。」

レ「まーだ進展なしぃ!?」

レナは眉間にシワを寄せながら呆れていた。

エ「・・・女が男の名前呟くときって
何考えてんの?」

レ「なんだその質問は(笑)幼なじみちゃん?」

エ「ん・・・」

レ「うーーんそうだなぁ・・・」

レナは少し考えながらタバコに火をつけて、
ふーっと煙を吐き出す。

レ「まぁ単純にその人のことを
考えてたんだろうね。
寂しいのか恋しいのかは分かんないけど。
何かに傷ついたのかもしれないし。」

エ「傷つく・・・?」


『えいちゃんの特別は・・・あの人・・・』


あなたがそう呟いた言葉が蘇る。
もしあいつが・・・俺の彼女がレナだってことに
傷ついたのだとしたら・・・
馬鹿げていると自分でも思うけど、
そんな淡い期待を抱いてしまう。

レ「幼なじみちゃんがエイジに
何かしらの感情を持ってるのは確かだね。
そろそろ覚悟決めて男になりな〜〜?」

エ「何かしらの感情・・・」

それは友情か、愛情か・・・

先A「エイジ!レナ!次お前らも!」

レ「ほら!行こーよ!」

レナは俺の背中をバシッと叩いて
腕を引っ張っていく。

先B「何コソコソ話してたんだよー。」

レ「彼は悩み苦しむ青年なのだよ・・・
レナお姉さんの
お悩み相談室を開いてあげてたのさっ!」

エ「歳1つしか違わねぇだろお前・・・」


今日1人にならなくて良かったって、
タイミング良く誘い出してくれた先輩と
少しレナにも感謝した。

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