第23話

理解
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2019/05/30 23:52



『私、引っ越すことにしたの・・・。』

エ「・・・っ!!」

み「えっ!?なんで・・・」

そ「こんなに早く・・・」

り「・・・」

りっくんだけは前に軽く話をしたから
冷静だったけど、
他の3人は明らかに驚いた様子だった。
そっちゃんにも一度キッチンで
情報収集している所は見られたことがあるけど
まだ先のことだと思っていたみたい。

『もともと部屋が決まるまで
お世話になるって話だったし・・・
だけどね、次の家からこの家まで
15分もかからないくらいだから
みんなが家空ける時とか
連絡くれたらいつでも手伝いに来るよ。』

み「だったらずっといればいいじゃん・・・!
学校もバイトも、
ここも行き来してってなったら
今よりあなたちゃん大変になるよ・・・」

『いつまでも甘えてるわけにはいかないよ・・・
私が来る前の元の生活に戻って、
みんなには動画に専念してほしいの。』

「えいちゃんにフラれるのが怖いから」
「そっちゃんと気まずくなりたくないから」

それも理由なのは確かだけど、
何よりみんなには私に気を遣わずに
この家でのびのび過ごしてほしい。
他のYouTuberさんを気兼ねなく呼んで、
新しい動画を発信してほしい。
4人についてきてくれるリスナーさん達は
私と同じように、明るくて賑やかで、
たまに収集がつかなくなるけど
楽しむことにいつも全力な、
そんな4人が好きなはずだから。

エ「・・・いつ?引っ越し。」

口を開いたのはえいちゃんだった。

『えっと・・・まだ建設中で・・・
多分12月の半ばくらい・・・かな・・・』

そ「・・・えいちゃん止めないの?」

エ「もう決めたことなら仕方ないじゃん。
俺らのことと、
自分のこれからの生活のこと考えて
そう言ってんなら
送り出すしかないでしょ。」

り「えいちゃん・・・」

み「そう・・・だよね・・・
俺らこそいつまでもあなたちゃんに
甘えてばっかじゃダメだよね・・・」

『・・・ゴメンね勝手に決めちゃって・・・』

み「ホントだよ!ちゃんと言ってよね!」

り「でも引っ越しちゃっても
俺らの仲はずっと変わんないもんね!」

そ「・・・」


なんとかみんなと話が出来て、
分かってもらえたと思ってた。
でも食事が済むとそっちゃんは
スッと自分の部屋へ戻ってしまった。
・・・そりゃ怒るのも無理ないよね・・・
私は後片付けが終わったら、
そっちゃんの部屋に行くことにした。


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