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第1話

1日目 波乱万丈
185
2021/11/13 22:00
わぁぁぁぁ!!遅刻!地獄ぅ!
高校1年生になったばかりで、早々に遅刻して地獄行きになりそうな二足歩行動物です!画面の前の皆様に向かってこんにちは!


朝時間なくて、フレンチトースト作ったからかな…
そこの曲がり角から誰か飛び出してくれないかな!
普通なら、可愛い女の子とか飛び出して来ると思うじゃん?
ドォンという鈍い音が辺りに響く
そう、曲がり角を曲がった瞬間、トラックとおでこをごっつんこしてしまったのである!
トラックのおでこっていうのは、フロントガラス。私、誰かが飛び出して来るのを予測して、ジャンプして避けようと思ってたから!
おかげで、咥えていたフレンチトーストがトラックのフロントガラスの部分にべったりと着いてしまった
トラックに吹っ飛ばされ、空中を飛ぶ私!スパイダ○マンにでもなった気分!


雲の中を突っ切ったり、飛行機と並走したり、中の人に手を振ったら凄い驚かれた
そして、そのまま数キロ吹っ飛ばされ、着いた先は…
ガシャァァァンという凄い音が、近所に響き渡り、ガラスの破片が日光を反射して、星空に光る星のように見えた
「いてて…」
後頭部擦りながら、顔を上げるとそこは教室内
みんなポカーンと口を開けたままで、驚いたようにこちらを見ている
はっとして、「せんせー!私遅刻ですか!?」と大きい声で尋ねると、先生ははっと我に帰ったのか、開けたままの口を閉じ、後ろの壁の上等辺に飾られている時計を見上げ、時間を確認すると「あ、あぁ、ギリギリセーフだ」と言った
ガッツポーズをし、今の気持ちを身体で表して立ち上がると、重大な事に気付いた
鞄…どっかに落としてきた
「せんせー!鞄を飛んでいる途中で、落としてきたので、捜して来てもいいですか!?」
と言うと先生は呆れたような顔をし、「隣の人に見せて貰ったらどうだ?鞄は交番に届けられている事だろうし、ノートは紙を貸すから」と言った
私は立ち上がり、みんなの視線を感じながらも堂々と自分の席に座った

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