昼休み
外にダラダラしようと思って
出てみたら
そこにはあなたちゃんがいた
なんか考えてるみたい
気がつけば話しかけてた
それ、なんでもなくないよね
あなたちゃんは少し考えてから
なんて聞いてきた
すごい情報不足だと思うけど
何故か分かった
また勝手に口が先走っていた
焦げ茶色の瞳を大きく開けて返ってきた言葉
いまいちよく分かってないみたいだからもっかい言ってみた
そんな顔しなくてもいいじゃん
言っちゃった
そういう事か
嫌われてたのかと思ったけど
また驚いたような顔してこっちみる
なーにそれ可愛いなんて思っちゃうじゃん
まぁそう思われても仕方ないのかな
登下校一緒だし
電車の時間帯と方面同じなんだもん
家も近いし
次は本校者で全校集会
多分あなたちゃんは俺と同じこと考えてる
そう答えたらあなたちゃんが
やっぱり
そのままいつもの場所に戻ろうとすると
その言葉に2人は足を止めた
すごい言うじゃん
今度は陽菜乃ちゃんが
笑いながら言ってきた
あなたちゃんの方を見るとあなたちゃんもこっちを見上げている
呆れたような顔してみんな集会に行った
でも今のは喧嘩なんかじゃなくて
これが日常茶飯事みたいなとこあるし
まぁそれが仲良いのか悪いのかは分からない
そこら辺、あなたちゃんも知ってると思う
あなたちゃんは笑っていた
集会の時間
何話そうか迷ってると
なんてらしくない話をしてきた
いきなり?そんな無茶な
とりあえず考えてみる
まぁとりあえずここはあれしかないでしょ
まさかほんとにそうだったんだ
でもあと一つは分からない
身長は分かるけどなんで髪の色?なんて聞く前に
笑いながら言ってきた
えーそれがいんじゃんとは思いつつそんなことは言えなかった
別にこの髪の色が嫌って訳じゃない
でも他に言うことがないから
少し意地悪に言った
本音を言えるわけない
なんて言ってくる
それほど俺に上から見られるのが嫌らしい
他にもいろいろ話した
そんなくだらない話ばっかしてたらみんなが帰ってきて
時間が過ぎるのが早く感じた
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!