第23話

23話
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2019/07/04 15:47
いつものようにカルマくんと授業をサボっていた
カルマくんは寝ちゃってる
吸い寄せられるようにカルマくんの白くて柔らかそうな頬に手が触れた
めっちゃ柔らかい
赤い髪の毛が目にかかるかかからない位の長さで
本当に不意に
you.
かっこいい…なぁ…
声に出ちゃうほど
カルマくん
カルマくん
ん、もう1回言って?
とニヤッと笑ってこっちに顔を押し付けて
you.
起きてたの…!
カルマくん
カルマくん
ん、まぁね
カルマくん
カルマくん
それより、何?さっきの 可愛いことしてくれるね
you.
あれは…忘れてっ……
カルマくん
カルマくん
ははっ絶対忘れないけど
you.
〜〜〜〜っ!
キーンコーンカーンコーン
6時間目の授業が終わった
カルマくん
カルマくん
あ、ねぇ今日の放課後に呼ばれたからちょっと行ってくるね
ほら、とスマホの画面を見せてくる
そこには

『今日の放課後、本校舎の裏側で待ってます』
you.
これ絶対告白じゃん……!
カルマくん
カルマくん
行くのもめんどくさくていつもなら行かないけど既読つけちゃったから…
you.
そんな〜!可哀想だから行ってあげた方がいいよ
カルマくん
カルマくん
ん、まぁ断るけど
カルマくん
カルマくん
当たり前じゃん?
俺はあなたしかいないし
you.
……呼び捨て…!
カルマくん
カルマくん
いいじゃん別に。誰も聞いてないよ?
〜本校舎〜
カルマくん
カルマくん
ね、絶対待っててね?
you.
分かってるよ
カルマくんの帰りを待ってると
浅野君
浅野君
ここに居るのは珍しいな
聞きなれない声がすると振り返ってみたらそこには浅野君がいた
you.
あぁ…浅野君
浅野君
浅野君
僕はまだあの時のことを覚えているよ
女相手に負けるとはね
私は前、浅野君とも暴力沙汰になったことがあった

E組に来たのはそれも理由で…
浅野君
浅野君
君がE組に馴染めているとはね
意外だ
you.
まぁね…
浅野君
浅野君
君は成績が素晴らしかったからこっち側の人間だと思っていたのだが
そっちの方が安定してるな
成績で人を判断するその腐った性格、理事長にそっくり
you.
浅野君も相変わらずだね?
浅野君
浅野君
君の成績ならまだA組に復帰は出来ると思うが
you.
それは嫌。こっちの方が楽しいし。
浅野君
浅野君
あんなオンボロ校舎で…
君も変わっているな
you.
浅野君には負けるけど
カルマくん
カルマくん
ねーぇ、あなたちゃん。俺待ってる間浅野君と話しててって一言も言ってないんだけど。
いつもより少し低いカルマくんの声が後ろからしたと思ったらすぐ隣に来て
浅野君
浅野君
待ってる人というのは赤羽のことか
あなたは本当に変わっているな
カルマくん
カルマくん
ねえ、こいつと何話してたの?
とこっちを向くカルマくん私が話そうとすると
浅野君
浅野君
人をこいつ呼ばわりするな
ちょっと世間話をしてただけだよ
どうやら君たち仲が良いのか
似た者同士か…。
カルマくん
カルマくん
さ、行くよ
you.
うん
you.
ねぇ、さっきの子どうなったの?
カルマくん
カルマくん
普通に断って終わった
you.
へぇ…
カルマくん
カルマくん
ねぇほんとに浅野くんと何話してたの?
you.
ああ、A組に来ないかって
もちろん無理って言ったけど
カルマくん
カルマくん
もー…あなたちゃん自分が人気者って自覚しといた方がいいよ…狙われるんだから…
you.
そんなこと…あるの?
カルマくんが手を繋いできた
カルマくん
カルマくん
この前の修学旅行の女子の人気ランキング1位だったよ?
you.
そうなんだ…
カルマくん
カルマくん
だからE組にもあなたちゃんのことが好きな男子がいるかもしれないでしょ?
カルマくん
カルマくん
特に俺たちの関係みんなに言ってないから取られる可能性だってあるの。でも俺絶対取られたくないから。
耳元で囁くカルマくんに思わず赤面してしまう
you.
……っ!私はカルマくんしかいないよ?
カルマくん
カルマくん
何それ。可愛すぎ
だから狙われるんだ。
カルマくんはギュッとハグをした
カルマくんの匂い

すごく安心する
カルマくん
カルマくん
もう離したくないな〜
普通なら離して?って言うけど

カルマくんの胸が居心地良いから…
you.
私も……離れたくないっ
最後は小さめになっちゃったけど
カルマくん
カルマくん
んふふ…やばい…
カルマくんとの時間が早く感じてあっという間に家に着いた
カルマくん
カルマくん
じゃあまたね
you.
うん!またね〜

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