「 おはよぉ 、 」
『 ん 、はよぉ 』
目を擦り 寝ぼけながらリビングに来た涼介
少し顔が赤いみたいだけど 、昨日 暖房ガンガンついてたからそのせいかな
「 あっ 、あなた 。朝食はまだ大丈夫だよ 」
『 え 。なんで 、? 』
「 まだお腹すいてない … から ? 」
から … ? 何故か語尾があがり疑問口調だった
リビングが暖房でポカポカ暖まってるのに彼は毛布に包まり ソファーに座っている
『 …… 涼介 、体調悪い ? 』
「 ううん 、全然平気 。 」
そう言って彼は耳の後ろを掻く
はい 、嘘 確定しました 。
『 じゃあ 、熱 測ろっか ? 』
「 嫌です … 。 」
『 なんで ? 』
「 …… 測ります 。 」
体温計を持ってきて 涼介の脇に挟む
挟んだ時に触る彼の腕が熱かった 。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!