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第66話

想い愛


あ、今こっち見た。
手振ってる!?可愛いなぁ。

なんて、仕事中に私情を挟んじゃだめだよね。
深澤辰哉
…ぃ、おい!!
肩を叩かれて振り向けば目の前にはふっかの顔があった。
阿部亮平
ねぇ、顔デカイ。
深澤辰哉
ぉぉおおい!人が心配してやってんのにその態度はねぇだろ!
もう、俺の癒やしの時間を奪わないでよ。
どっかいっちゃったじゃん、俺の想い人。
深澤辰哉
最近ぼーっとしすぎだよ。
佐久間も心配してたぞ。なんか悩み事でもあんの?
佐久間っていああ見えて意外と勘鋭いからな。
好きな人にまで心配かけちゃうなんて。
阿部亮平
うん。恋の悩みだね。
深澤辰哉
恋の悩みならこの俺、深澤辰哉に相談してみたら?ってことで、今日ふたりでご飯いかない?
阿部亮平
ふっかの奢りならいいよ。
こんな悩み、相談する程のことでもない。
ただ俺が一方的に佐久間を好きなだけ。

可愛い衣装を身に着けて笑顔をカメラに向ける佐久間はどこの誰よりも魅力的なんだ。だからついつい夢中になっちゃう。
佐久間大介
阿部ちゃんどーしたの?
ぼーっとしちゃってさ!何か考え事でもしてるの??
阿部亮平
んー?ふっかがご飯つれてってくれるんだって!
足音がした方に視線を向ければ撮影を終えたんであろう、さっきの可愛い衣装のままの佐久間がいた。

スタスタと近づいてきてくりくりの目で俺の顔を覗き込んでくる。もういいや、こうなったら本当に奢ってもらっちゃおう。
佐久間大介
いいなー!
ふっか、今度俺ともご飯行こ!
ふっかもなんか嬉しそうな顔してるし、
ジェラシー!なんてね笑
深澤辰哉
おお、いいよ。…って、なんで俺が奢る事になってんだよ!まぁいいけど!
自分の番が終わって、ふっかを待つ間に着替えを済ます。佐久間は番組の撮影があるみたいで先帰っちゃった。
深澤辰哉
ごめん、遅くなった。行こ!
俺のためにわざわざ走って戻って来てくれて、本当に感謝でしかない。
阿部亮平
うん!
深澤辰哉
で、佐久間とはどうなの?
阿部亮平
っ!ごほっ、ごほ、
深澤辰哉
わわ、大丈夫?
ふっかが予約してくれた個室に入ってご飯を食べながらちびちびとお酒を飲んでいたら、想定外の質問をされて思わずむせ返る。
阿部亮平
なんで、佐久間?
深澤辰哉
んなもん見てたらわかるよ。佐久間が恋愛に疎いやつで良かったな!
阿部亮平
てことは…翔太にも、、、?
深澤辰哉
うん。知られてるよ!なんなら一番最初に気づいたのなべこじだもん。
最悪だ…。
よりによってあのバブに知られてるなんて…
阿部亮平
はぁ、
深澤辰哉
で、告白しないの?
阿部亮平
するわけないじゃん。
この気持ちは墓場まで持っていくから。
佐久間を困らせない為にも、ね。

急に虚しい気持ちになって、ぐいっとお酒を飲み干したら頭がクラッとした。
深澤辰哉
すればいいじゃん。佐久間もきっと阿部ちゃんの事好きだよ。
阿部亮平
なんの証拠があって、
鼻の奥がツンとして視界がぼやける。
あれ、なんで俺泣いてんだろ。
深澤辰哉
阿部ちゃ、泣かないで?
ふっか、こんな厄介な事に巻き込んでごめんね。
佐久間だけじゃなくてふっかにも迷惑かけるなんて、本当に申し訳ない。
阿部亮平
俺、嫌われたくないのっ…
結局それだけ。 
告白したところでどう言われてるかなんて分かりきったことだし、結局嫌われたくない、それだけなんだよ。

意気地の無い自分に嫌気が差す。
佐久間、俺みたいな最低なやつが佐久間の事好きになってごめんね。

恋って、こんなに苦しいものだったっけ。 
もう俺には分かんないや。
深澤辰哉
ん?うん、いつものとこだよ。
お願い!今すぐね
自己嫌悪に陥っている俺にはふっかがどんな会話をしてるかなんて知りもせず、ふっかが誰に電話をしているのか分かんなかった。