(Miyadate)
抵抗しようにも力が入らなくって、俺に残された選択肢は快楽に身を委ねる事だけだった。
心配そうなラウールを見て、首を横に振る。
若干の苦しさは残るものの、痛みは既に快感へと変わっていた。
整った顔を歪めて俺を見下ろすラウール。
なんだかもう恥ずかしいとかどうでも良くなって、
気づいたら自らキスをせがんでいた。
キスをしようとラウールが身体を前に倒すとまた当たる場所が変わってぐちゅり、と水音が響く。
長い舌が入ってきて歯列をなぞられる。こんなにも甘いキスをしたのは初めて。
整った顔を歪めて腰を振るラウールはとても官能的で、思わずドキッとしてしまう。
立て続けに最奥を刺激されて、呆気なく果てた。
お腹が熱くなる感覚があって、目の前には慌てた様子のラウールがいる。
指を入れて掻き出してくれてるんだけど、それすらも俺にとっては快感の材料でしかなくて。
声が抑えられない。
もう限界、といったような表情を浮かべた目黒が近づいてきてガチャガチャとベルトを外す音がする。
余裕そうな目黒になんか腹が立って、その余裕を崩してやりたいという変な対抗心が湧いてきて短いキスをするフリして舌を入れてやった。
そう言った目黒がもう一度俺に顔を近づけて唇が重なる。舌が入ってきて、お互いの鼻が当たる程キスに夢中になっていたら、急に目黒の唇が離れる。
何をするのかと身構えていたら突然俺のを咥えられて、上ずった声が出る。
奥まで咥えられて、絶頂が近くなる。
俺の声は目黒に届かなくてそのまま出してしまって、軽くパニック。
なのに目黒の頬にふくらみは無くて、俺のを飲んだんだって分かってボッと顔が熱くなる。
恥ずかしくて目黒の顔を見れずにいると、
と、低い声が聞こえてきて一気に奥を突かれる。
何度も俺の弱いところを突かれて自分でも気持ち悪いと思うような声が出てなんだか嫌になってきた。
おれがイっても動きを止めてくれなくって、心も体もドロドロに溶けてしまいそう。
激しく揺さぶられて意識が飛びそうになる。
快楽に顔を歪める目黒。
そこで俺の意識は途絶えた。
朝、僅かに視線を感じて目を開ければ心配そうに俺を覗き込む末っ子たち。
ガバっと頭を下げた目黒と、申し訳無さそうに土下座をしてるラウール。
まだ寝ぼけてる頭をフル回転して昨日のことを思い出す。俺、二人に襲われて…
思い出した途端に顔が熱くなる。
恥ずかしいのを誤魔化すように周りを見渡すと俺の衣服は元通りになってて、ぐちゃぐちゃだったベッドも綺麗になっていた。
そう言って二人の事を少しだけ睨めばまさに「しゅん」って感じで反省してんのが伝わってくる。
こうなったらとことん言ってやろうと思って、
口調はできるだけ優しく。
そうしないと怯えちゃうでしょ?笑
そう言った途端に二人ともキラキラした目で俺のことを見て、ラウールなんて
なんて言って抱きついてきた。
そう言って目黒も俺をやんわりとハグして、頭を撫でてる。なんかやだ。
そう言えば二人して凍りついたみたいに動かなくなって、なんか面白い。
ニヤついた顔を隠すように、一足早く着替えて部屋を出た。今度はとことん楽しんでやる。笑
________End ______
リクエストありがとうございました!
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!