(Miyada)
目の前の亮平は赤い顔をしていてのぼせそうだし、俺はもうちょっと浸かってたいしね。
今日はとことん甘えたさんだねぇ笑
そう言って亮平の後ろにいけば、足をぺたんとひっつけてバスチェアに座った亮平。こんなところで甘えられちゃ、変な気持ちになっちゃうよ?笑
美容院ごっこをしながら髪を洗って、丁寧にシャンプーをすすいでおまけにリンスまでしてあげた。
ニコッて笑ってまた湯船に浸かってる。
そうやって笑って貰えたなら俺は嬉しいよ、笑
体を洗おうと思ってタオルを石鹸をとったら急に湯船から上がって俺の方まで歩いてきた亮平。
いやいや、やめといたほうがいいと思うんだが。
だって、亮平に頭やら体を触られるって事でしょ?俺、耐えれる気しないよ?
こうなったら何言っても聞いてくれないから、おとなしくしたがう事にするとしよう。笑
はぁ、今その質問する?
シャンプーが付いてるのも構わずに頬に唇を押し当てれば、驚いた顔をしてる。
甘えられてキスしたくならない訳ないじゃん。
余裕そうに笑ってみせるけど、俺もう余裕無くなりそうだから早く洗ってほしいんだが。
そう言って俺の髪を撫でてる。
なんか、立場逆転だね。
ていうか、これに耐えれた俺凄いと思うよ。うん。
うわ、てっきりあがるって言うと思ってた。
もう一回湯船に浸かれば、今度は俺と同じ向きになって、肩に頭を乗っけられる。
二人とも同じ方を向いているもんだから、さっきよりも体がくっついている。
!?
若干の上目遣いでそんな事を言うのは反則では?
もう、俺今日持つかな…笑
唇を尖らして待ってる姿がなんとも可愛いね。
チュッ
そう言って裸のまんまで抱きついてきて、二人の素肌が触れる。
返事を聞かずに唇を重ね、口内で逃げる舌を追う。
いきなりだったからかふっと体の力を緩めた華奢な体を抱きとめれば、お互いの心臓の音が聞こえるくらいには近い距離にいて、胸が高まる。
唇を話した瞬間、酸素を求めて必死に呼吸してる。その姿でさえ愛おしいと感じる俺はもう亮平の虜なんだろうなぁ。
体に力が入んなくて立てない亮平の手を引いて、風呂場を後にした。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!