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2020/07/23

第6話

るぅと目線 前編
るぅと母
貴方なんかもう嫌いよ!出ていってちょうだい!
るぅと父
あぁ出ていってやるよ!
家の生活費は払わんからな!
るぅと(幼少期)
るぅと(幼少期)
…………


父さん、母さん……


僕の父さんと母さんは、昔からずっと仲が悪かった

こうやって、ずっと言い争いばっかやってきた

るぅと(幼少期)
るぅと(幼少期)
父さん、母さん…もうやめなよ……
るぅと父
お前は黙ってろ!
るぅと母
あなたの話なんか聞いてないのよ!
るぅと(幼少期)
るぅと(幼少期)
ッ…………


僕が何か言っても、うるさい、黙ってろとか言われるから、どうせ意味なんてない

るぅと(幼少期)
るぅと(幼少期)
どうして僕を産んだの……


そんな弱音を吐くだけの毎日

もう僕なんて、ここにいる価値もないのに

るぅと母
もう本当に出ていって!


いつものように母さんが怒鳴ると、キッチンから包丁を取り出して父さんに投げつけた

包丁は父さんの腕に直撃し、床に蹲って血を流していた

るぅと(幼少期)
るぅと(幼少期)
と、父さん……?
るぅと父
ぁ"……う"…………
るぅと(幼少期)
るぅと(幼少期)
ねぇ、父さん……大丈夫……?
るぅと父
ぅ"ヴ…グルルルル……
るぅと母
ちょ、ちょっと何よ……!
るぅと(幼少期)
るぅと(幼少期)
父さん……?
るぅと父
ヴァウッ!!


突然父さんは奇妙な声を出すと、息を荒らげながら母さんに飛びかかった

るぅと母
ギャッ……!
るぅと(幼少期)
るぅと(幼少期)
あ…………!


その時の父さんの後ろ姿は、獣のようだった

頭には狼のような尖った耳が生えていて、尻の方には尻尾もあった

父さんは母さんの首に噛み付くと、鮮やかな赤い血が飛び出した

るぅと父
ヴヴヴ……グルルルル……
るぅと(幼少期)
るぅと(幼少期)
か、母さん…………?
るぅと母
…………
るぅと(幼少期)
るぅと(幼少期)
ねぇ、父さん…!
母さんに何したの!
るぅと父
グルルルル…………


僕がいくら呼び掛けても、母さんはぴくりとも動かないし、父さんも振り向きはしなかった

るぅと(幼少期)
るぅと(幼少期)
ぁ……あぁ…………
るぅと父
フーッ、フーーッ…………
るぅと父
る……と…………
るぅと(幼少期)
るぅと(幼少期)
父さん……?ねぇ、父さん…… !!
るぅと父
逃げ、ろ……るぅと…………
るぅと(幼少期)
るぅと(幼少期)
ッ…………
るぅと父
ここにいたら…お前まで捕まってしまう……


父さんがそう言って、自分の腕に刺さっている包丁を投げ、窓を割った

ドアの方からはサイレンの音がして、だんだんと大きくなって言った

るぅと父
にげ……ろ…………


バタッ


父さんは僕にそう言うと床に倒れ込んで動かなくなった

るぅと(幼少期)
るぅと(幼少期)
…………


ダッ


僕は震えながら、割れた窓から飛び出した



┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈



あれから5年が経って、あの時の記憶はほとんど消え去っていた

僕はあれから、街の食料を盗んだり、人からものを奪ったりして何とか生活を繋いでいた


僕の頭には父さんにあったような耳な生え、尻にはしっかり尻尾も着いていた

子供の時には気づかなかったが……僕はどうやら、父さんと同じ狼らしい

それを気づいていたんだろう、僕があの時逃げなかったら、父さんと同じようになっていたかもしれない

るぅと
るぅと
…………


僕はいつものように、昼なのに暗い森の中をひとりさまよっていた

???
……ねーぇ
るぅと
るぅと
……?


ふと声がした気がして振り返ると、木の上に赤い髪の少年が座っていた

僕より少し年下だろうか、靴や服はしっかりとしていて、髪の毛も整えてある

きっと僕とは違う幸せな家庭で育った少年だろう。僕が汚してはいけないものだ

るぅと
るぅと
…………


僕は彼を無視して真っ直ぐ歩き始めた

???
ねぇ、ちょっと!俺が見えないの?!
ここだよここ!


彼は慌てたように木の上から降りて、僕の目の前に歩いて来た


こいつ…僕が怖くないのか?

るぅと
るぅと
…………なに
???
あ、良かったーw
ねぇ、お前さ、もしかして1人?
るぅと
るぅと
……そうだけど、なに
???
あ、そっかぁ……
実はさ……俺、迷っちゃって……えっへへ〜…
るぅと
るぅと
…………そう、じゃ
???
ねぇちょっとちょっと!助けてよ!
るぅと
るぅと
…僕が道を知ってると思う?
???
え……それは……


僕がそう聞くと、彼は困ったような顔をして「じゃあ、お前も迷子?」と聞いてきた

るぅと
るぅと
違う。僕は迷子じゃない
いずれこの森を抜ける。そこで食い物でも探す
???
…………
???
……ねぇ、1人なの?
るぅと
るぅと
…………さっきも言っただろ、1人だ
???
そういう事じゃなくて!
その…ずっと…1人なの……?
るぅと
るぅと
……そうだ
???
…………
???
ねぇ、俺ん家来ない……?
るぅと
るぅと
…………え?


……僕を見て何も思わないのだろうか

明らかに狼の姿をしているだろう。なぜそんな平気で話しかけられる

なぜこの僕を家に誘える

るぅと
るぅと
……何故だ
???
お家ないんでしょ……?俺の家ならご飯とかいっぱいあるし!
るぅと
るぅと
……人間に力を借りたくない
別に、腹も空いてなi……


グゥゥウウウ〜……

???
あっ……
るぅと
るぅと
…………
???
ぷぷっw
ね、いいじゃん!それより、早く森抜けよ!!w
るぅと
るぅと
あっ、ちょっと待て!!


それだけ言うと、彼は僕の腕を引っ張って、道の無い道を走り出した

るぅと
るぅと
おい、速いぞっ、止まれっ!
???
だいじょぶだいじょぶ!!
???
ほら、とりあえず走ろーよ!!
るぅと
るぅと
…………ふふっ


こいつとなら、仲良くなれるかも……

るぅと
るぅと
遅いぞ!着いてこい!
???
うわっ?!えっ、ちょ?!?!


僕は彼の腕を引っ張って、全速力で走り出した



┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈



???
うわっ……すご
るぅと
るぅと
……ここか?
???
すっげぇ!めっちゃ偶然!お前凄いな!


数十分くらい走り続けて、たまたま辿り着いた場所は彼の家のある村のようだ

???
こっちこっち!


彼は僕の手を引いて、村の中へ走っていった

???
あ、耳しまってね!
るぅと
るぅと
はいはい、わかってるよ


┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈


ガチャッ……

るぅと
るぅと
………………わぁ


彼の家は、僕が想像していたものより遥かに広く、整った内装だった

るぅと
るぅと
お前、一人暮らしじゃないだろ……?
誰か来るかもしれないのに大丈夫か?
???
大丈夫だよ!それにね、ここには、誰も来ないから…
るぅと
るぅと
誰も来ない……?1人なのか?
???
……うん、1人
るぅと
るぅと
…………


同じ、1人か……

???
それより!ご飯持ってくるから、ちょっとまってて!
るぅと
るぅと
あ、あぁ…………


そう言って彼は、何処かの部屋へ向かっていった

部屋には僕以外誰も居なくなり、しんと静まり返った

るぅと
るぅと
…………?


ふと、小さな棚に目が止まり視線をやると、そこには色々な写真が飾ってあった

さっきの彼……っぽい人

とても笑顔で、楽しそうにしている

それと、その横の黒髪の男性

彼も同じように、笑顔でピースをして写っていた


…………なんだ、家族いるじゃんか

るぅと
るぅと
…………
???
…あ、見られちゃったかぁ…………


声のした方に視線を向けると、パンなど色々な物を持った彼が苦笑いしながらこちらを見ていた

???
……それね、俺の兄ちゃんなの
るぅと
るぅと
…………


お兄さん……か…………

???
でもね、数年前に居なくなっちゃって……
今はこの家に俺一人で住んでるんだ
るぅと
るぅと
…………
るぅと
るぅと
ねぇ……お兄さんは、今どこへ?
???
…………分からない
???
5年前の夏に居なくなったの……
るぅと
るぅと
…………


5年前の……夏……

僕が家を逃げ出した時だ


あの日、僕は色々なものを失った

きっと、この少年も、その日に大切な人を失ったのだろう

???
……ねーえ!そんな事よりさ!早くご飯食べよ!お腹すいてるでしょ?
るぅと
るぅと
え…?あ、あぁ……うん……
るぅと
るぅと
…………見つかるといいな
???
え……?
るぅと
るぅと
その……お兄さん
???
………………うん……


その時の彼の顔は、今僕の気持ちを表しているかのようだった



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やばいるぅとさん目線も長くなりそうw

1話にめっちゃお話詰めるか( ˙-˙ )