博史は柔道部で力も強い。その為、俺から
しても戦うのはごめんだ。
みんなが黙る。
颯太の肩がビクッと揺れる。
一樹が公園の端に行き、二人は反対の端に
立つ。
二人が走り出す。
しかし、ほんの…ほんの僅かの差で博史が
勝ったのだ。
みんなの着信音が一斉に鳴りだす。
颯太が苦しそうにその場で苦しみ出す。
胸を抑え、過呼吸になっていたが、スグに
動かなくなってしまった…
珠莉に続き、女子の悲鳴が響き渡る。
06/30 22:13
To:開催者X
title:ミッション
ミッション成功まであと2人。
前に出たのは、美桜。
美桜はパー、博史は………チョキ。
美桜の首に赤い筋が入る。
そう叫ぶと同時に美桜の首が落ちた……
瑚子がそう言うと、口を押さえ茂みに入る。
おそらく、嘔吐するのだろう。
ピロンッ♪
博史がクリアするまで、残り1人。すると…
クスクス笑いながら、言う沙月。
まさか…沙月、お前…っ…
言い放った途端、みんなの視線が俺に集まり
雷が鳴り、雨が降り始めた。
沙月のやつ、俺を最後の犠牲にさせようと
してやがる…!!
いつと沙月と行動する鈴菜が煽るように言う
冷たく言い放った沙月に肩を揺らした彩は
俯き黙る。おそらく、咲玖がフォローして
くれても同じことになるだろう。
今の沙月と鈴菜のおかげで俺が一気に疑わ
れた。
誰が知ってるとか俺が聞きてーよ……
健斗の一言が引き金となった。
周りで聞いていた男子が俺を地面に押さえ
つける。
泥水が口の中に入った、凄い気持ち悪い…
咲玖が俺に駆け寄ろうとするが、数人の男子
が動けないように両腕を掴まれている。
両腕を掴まれ、押さえつけられている俺は
身動きが全く取れない。
畜生、畜生、畜生!!!!!
俺はこんなところで死ぬわけには…!!
心の中で叫ぶも声にならないこの言葉。
彩と咲玖の声とクラスのみんなの笑い声が
聞こえている。
クソっ…!どうにかしないと……!!
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。