第26話

夜の散歩
613
2018/08/21 12:48
ピロンッ♪
三浦友哉
ん?
何のメールだ?
時間的に何も来ない筈だけど…
片手で落ちないように支えながら、スマホを
出し受信メールBOXを開いた。
07/10 15:36
To:白鷺拓海
title:特別に
さっき話して意外と面白かったから、君に
次回の予告でもしてあげるよ。

次のゲームの舞台は…『栄華高校』
まぁ、全学校で行うけど僕が通っているのは
栄華高校だよ。

ルールは殺し合い、僕は猛みたいに高校生
だけじゃなく全ての学校、そして大人までもを巻き込む。まぁ、小学生は対象には
しないから中学生、高校生、大学生だね。

各学校で殺し合いをしてもらい、優秀な16人
選出してもらう。そこからは他学校との対決
となるよ。

教えたところで死んだら意味が無いけどさ。
もし生き残ったらおいで、期待してるから。

それじゃ、頑張ってね〜♪
栄華高校といえば、隣町だな…
三浦友哉
ナメやがって…
伊藤珠莉
え?
三浦友哉
あ、何でもない。
伊藤珠莉
そ、そう?
三浦友哉
ああ。
少し経ち、俺の部屋に着く。
真を床に降ろすが、まだ顔色が悪い。
鹿島瑚子
遅い……って、真、大丈夫?
てか、何で吐いちゃった?
三浦友哉
帰る時に達也が事故に遭って、
その光景を見て…
俺が説明した途端…
藍川真
うっ……
伊藤珠莉
ちょっ、トイレトイレ!!
珠莉が再び口を押さえた真の腕を掴み走って
部屋から出て行く。
三浦友哉
え…
鹿島瑚子
あー…そういうことね。
何か納得したように瑚子が苦笑いを浮かべた
和田一樹
瑚子、今ので何か分かったの
かよ?
鹿島瑚子
まぁね〜。取り敢えず、少しの
間は真の前で”事故”って単語は
禁止。
三浦友哉
分かったけど、何で?
鹿島瑚子
…さぁ?何となくかな?
へらっと笑った瑚子は明らかに何かを知って
いる様子だった。やがて、珠莉に支えられ、
真が戻って来る。
和田一樹
真、大丈夫か?
藍川真
……全く大丈夫じゃないよ…
折角、食べた菓子を全部トイレ
に吐いちゃったし…
”事故”という言葉が禁句なのは分かったけど
やはり、理由が気になる。
どうして事故って単語が禁句なんだろ…
そんなことを思いながらもみんなとの会話が
再開し真の顔色も良くなってきた。
そして、夜になりみんなが帰る。すると…
鹿島瑚子
ね、友哉。
三浦友哉
ん?
鹿島瑚子
ちょっと珠莉と3人でそこら辺
を散歩しない?
伊藤珠莉
……。
瑚子が手招きをして、珠莉は瑚子の隣で静かにしている。
三浦友哉
?…まぁ、いいけど。
鹿島瑚子
OK、じゃ行こう。
伊藤珠莉
うん…
夜の散歩は静かで、瑚子と珠莉は一言も言葉
を発せずに歩いて行く。
三浦友哉
…散歩って何処に行くんだ?
鹿島瑚子
そうだねぇ…近くの公園?
三浦友哉
へぇ…
伊藤珠莉
まぁ、スグに帰るから!
公園に着くと、ベンチに俺が座り、向かいの
噴水の縁に2人が座った。
鹿島瑚子
さぁて、友哉。
三浦友哉
何だ?
伊藤珠莉
今日のことで何か気になること
ないかな…?
鹿島瑚子
そうそう、何でもいいから。
三浦友哉
…”事故”って言葉に反応する
真とか。
鹿島瑚子
あと、真がいつも笑顔でいるの
も気になるって確か前に言って
たよね?
三浦友哉
あー、言った言った。
伊藤珠莉
こっちゃんと話したんだけど…
そろそろ隠し続けるのが難しい
判断になったからね…とも君が
気になっているその2つのこと
を教えようと思って…
鹿島瑚子
1回しか言わないからよーく、
話を聞いてよ。
三浦友哉
分かった…
鹿島瑚子
おし。じゃあ、まずは真が事故
という単語に反応する理由から
話していこうか。

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