…真は博史の頭スレスレの地面に突き刺した
博史は口から泡を出し、気絶。
サラッと言うと、真は俺に肩を貸してくれた
真の次、2番の伊藤珠莉に聞いている。
みんなから「分かった。」「うん…」などの
声が上がっている。
真は俺に肩を貸し、公園から出て行った。
暫くすると、俺達の家が並ぶ道に来る。
そう言うと、真は自分の家に入り、俺を玄関
に座らせるとタオルを渡してくれた。
そのまま真は2階に上がっていった。
ぼそっと呟き、タオルで頭を拭く。
5分後、着替えた真は俺の着替えを持って
戻ってきた。
言われた通りに着替えると、2階の真の部屋
に行く。
俺は真の手を少し引いた。
無言で真に寄りかかる、真はそんな俺を抱き
締め、頭をわしゃわしゃっと撫でてくれた。
彩と咲玖には見せられない姿。
彼女でも親友でも無い、幼稚園の頃から知る
幼馴染の真だからこそ出来る行動。
落ち着きのないときや、心がやられそうな
時はいつもこうやって真に慰めてもらった。
離れると真がニッと八重歯を見せながら笑う
俺は改めて「ありがとう。」と言うと、別れ
を告げ、自分の家へと戻った。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!