私はそのまま彼らの家を出た。
それから1週間出社しなくてよくて、
お家でいろんなことをした。
断捨離とか……ともかく色々、、、、、、
ふとあの時を…
思い出したくなくてアグレッシブに動いた。
次に出社したら、
会社の偉い方からあの人が退職処分になったこと…
接近禁止命令を検察が出してくれたこと……
そして私のここでの必要性を説かれた。。
仕事は辞めるつもりはなかった。
やりがいを感じる仕事だったから。
そう彼らに伝えた。
元彼と別れてかなり経った気持ちだったけど、
こういう時に…何も考えず彼に色んな事を話したい……
大丈夫だよってハグしてもらいたくなる自分がいる。
…その反面そういう自分に嫌気がさした。。
自分で受け入れた事なのに!
彼からも最近思いがけなく、時々連絡がきて……
…でも私はそっけなく返信するしかなかった。。
どうして自分はこんな頑固になったのかな。。。。
仕事に戻って数日が経って、色々考えてた。
彼から連絡が来る度に自分は弱音を吐いてしまいそうだけど、絶対にそうしない自分にもどかしさを感じた。
そしてその夜、あの公園……広場にいた。
そして私は空を見上げてた。
自分は大丈夫だって、、、
弱ってんなぁー…自分。。。
そんなこと考えてたら、
今会っちゃいけない人が来た。。。。
そう、、、蓮君だ。。
今蓮君に会ったら自分が言葉にしたくないこと、、
全部話してしまいそう。
蓮君はニコニコしていつものようにベンチの隣に座る。
そう私の顔色を見て明るく言う蓮君。。
私は自分の気持ちの整理が出来ず、
蓮君をはぐらかしてしまった。。
蓮君にはそんなこと通じないって知ってるのに。。。。
「…なんかね、、、、」
そう私が言いかけた時、
私の携帯が鳴った。
番号に見覚えがあった、、、
あ、、彼は元「彼氏」です!!
ねぇ、、、なんで連絡してくるの??
私はそっけなく電話を切った。。
蓮君の前で長話したくなかったし、、
今彼と話したくなかった。。
私は電話を切ってため息をついた。。。
君たちの中でこんな風に出来るのは、、
奨君か蓮君だけの前だけだよ。。。。
やっぱりそう聞くよね。。
なに素直に答えてるの、、、
私はこんな話したくもないのに冗談っぽく話してた。
蓮君がそんなこと、、聞かないで。
全部話しちゃいそう。。
蓮君は、私の弟みたいな……
でもどうして全部見透かすようにいるの?
そしてどうして私はこんな素直になるの?
こんな自分見せたくないはずなのに。
私は必死におどけてそう言うしかなかった。。
蓮君には何のごまかしも利かなかった。
急になに?
いや、急ではない。。
彼が別れた私によく連絡してくること、
そして電話で会いたいと言ってきたこと、
直接会って話をしたいということ。
すべて………自分も察してた。。
蓮君には……
もうごまかせない。
蓮君は静かに私の話を聞いた。
蓮君はしばらく返事をしなかった。。
…でも少しの沈黙の後、
私は、、、、なんだか吹っ切れた。。
それは彼らがイケメン・アイドルだからではくて
彼らとの時間を考えた。。。
私は恋しい彼といるより、、、きっと
もっと笑って、
もっと自分がお喋りになって、
嫌な事を忘れる程の時間を共有した。
それでも心のどこかに残る違和感。
蓮君は、、
いつもと違うように大人な顔をしてた。
だからきっと私は色々話したのかな………
大人な表情の蓮君から伝わる不安。。。
私、、、
最後まで言ったこと貫き通すよ、、、
蓮君に、、
こんな顔させたくない。
心配してくれてありがとう。。。
君たちのおかげで
私は頑固な自分も許せるし、
自分が負けそうな時も
強くあれる気がする。。
そう言うと
そう笑う蓮。。。
じゃあねってして私たちはそこで別れた。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。