楽しい時間が過ぎると、
1人で家までとぼとぼ歩く時間が訪れた。
りかも結婚かぁーー……
みんな素敵な人と出会って、
結婚して子供が出来て………
私も子供の頃は普通にそうなれると思ってたなぁー……笑
どうして私今1人なんだろ………
家に帰っても待ってる人もいないし………
そんなこと考えていたら、
ものすごく寂しい気持ちになってきた。
1人ぼっちになった気分。
突然足に違和感を感じて、
ふと目線を下におろすと、
昨日グキった方の靴裏が剥がれて、
靴が壊れてしまっていた。
無性に自分の姿が哀れに感じてきて、
その場で立ち尽くしてしまった。
ふと声のする方を見ると、
遠い所に純喜がいてこちらに向かって歩いてきてた。
隣には蓮君もいる。
その時私は純喜が本物の太陽みたいに見えた。
2人は私の横まで早足で歩いてきてくれた。
とか言いながら、
そのまま私に背を向け腰を落とした純喜。
昨日にしても、
今日にしても、、、
どんだけみんなに甘えてるんだろ、、、
しかし私は拒むエネルギーもどこかに行ってしまい、
黙って純喜に身を任せて、
そのままふわっと純喜が立ち上がった。
気分が少し落ちていたから、
思わず純喜の肩に顔をうずめた。
奨君といい、純喜といい、
背中がお父さんみたいであったかい。
そのまま顔を上げることはなかった。
2人の会話を黙って聞いていた。
たぶんだけど、、、
蓮君には何かしら読みとられてしまっていると思う。
トントン…と肩を叩かれて、
顔を上げると、、、
……といつもと変わらず、
優しい蓮君がそう私に向かって問いかけてくれてる。
きっと私のこと気にかけてくれているから誘ってくれてるんだと、今まで蓮君と一緒に過ごしてきて、直感した。
でも辛い時にみんなといると、
すぐに笑顔に戻してくれるから、、、
私は静かに頷いた。
って2人は走り出した。
純喜私のことおんぶしてるのに、
蓮君に負けないスピード……
私もぐわんぐわん体が揺れた……
そのまますぐに家に着いて、
蓮君の部屋に3人で直行した。
部屋に着くと蓮君のベッドの上に、
私を下ろした純喜は
とか明るい笑顔を見せてくれた。
蓮君は私にペットボトルの水を渡してくれて、
私はそれを飲んで少し酔いを覚ました。
2人は何のゲームするかとか話し合っていて、
私はベッドの上で体育座りをしながら
2人のその様子を見守った。
と私の方を振り返った純喜。
明るく私に向かって言ってくる、
何も変わらない純喜が眩しく見える。
2人の会話を見ていると、
心があったかくなって、
私は1人じゃないと安心させてくれた。
その後もぼーーっと私は、
2人の明るい楽しい会話を見ていた。
しばらくしてゲームが一息ついて、
蓮君は私の方へ振り返った。
あ、純喜は蓮君に負けていました。
突然聞かれた、、、
やっぱり蓮君は何か察していた。
純喜はもじもじしながら話し出した。
純喜にもそう思わせてしまっていたんだ。
ううん、本当違うんだよ……
みんなといると大丈夫になる事が
私にはたくさんあるの。
理由かぁー………
私はすっかり元に戻って、
純喜と小競り合いみたいになった…笑
蓮君はニコニコと何も言わずに
私と純喜の会話を見つめてくれてた。
その後私もゲームに参加して、
純喜と2人で蓮君にボコボコにされました←
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。