それから数週間後………
なぜかうちの職場に
「職場体験」=インターンシップなるものが来ることになったと話題になっていた。
…はじめて聞くなぁ。。
周りに聞いても、今までうちの職場にそんな風に学生が来ることはなかったらしい………
でも今回はその学生の強い希望で
うちの会社に来るそう。
でもその学生も変わってるなぁ……
なんかうちの仕事の関係者の家族とかかな……
え、、お父さんの仕事に憧れて、、、とか
素敵過ぎん???(T_T)
なんでも金曜日……
高校生がインターンシップに来るらしい……
その話題はうちの職場で金曜日まで持ちきりでした💡
【金曜日】
朝礼時
部長「はーーい、みんなも知ってる通り
今日は高校生の職場体験があります。」
社内はざわざわし始める。。
部長「じゃあ、、入ってきて下さい。」
みんな固唾を飲んで扉を見つめてる。。
私もなんか気になる、、、、、
私は思わず大声で叫んでいた。。。
えぇーーーーー!!!!!!!!
豆ちゃんじゃん!!💦
部長「島田さん?なんかあるのか?」
やばい、、怪しまれる。。
豆ちゃん来るならちゃんと言ってよ(T_T)
咄嗟に口からごまかしきれるか不安な嘘(?)が出た。
しかし!
他の女性社員も「私もー」
「JO1大好きです」とかって続いてくれて、、、
部長「まぁご存知の通り、彼はアイドルグループの一員だが、現役高校生なので単位の一貫で本日我が社で職場体験することとなった。」
とのことらしいです。
まじで言っといてくれーーーー!!!!
隣なんだから「ピンポーン」ですむ訳じゃん!!
今の私の動揺を防げたじゃん。。
今日豆ちゃんが職場にいるとか、、
無理かも、、、バレるかも、、、、
ボロが出るかも、、、、、(T_T)
パチパチパチパチパチパチ………
これ絶対奨君か拓実君辺りが、
「こうやって言うんだよ」って教えたやつじゃん。
その光景が目に浮かぶよ、、、
部長「島田さん!!」
部長「とりあえず社内を案内してあげて。」
部長「ファンなんだろ💡せっかくなんだし、、」
この末っ子は普通にこういう事出来たのか、、、
みんな羨望の目で見つめてるけど、、、
私は今すぐ帰りたいです。。。
そうみんなに聞こえるか聞こえないかで
おちょくってくる18歳現役高校アイドル…
一瞬でまじめモードに切り替える豆ちゃん
純粋にすごい………
その後部署毎に説明をしながら挨拶回りに向かい、
デスクまで戻った。
部長「じゃ、まず営業部の○○君に同行してもらうから、○○君が戻るまで嶋田さんの隣のデスクで待っててくれるか?」
え、、、、隣のデスク空いてるけど、、、、
早く豆ちゃんから離れたいーーーー(T_T)
部長「嶋田さん、何かやってもらえそうな事務処理あれば、教えてやってもらいなさい。」
なんでひっそり笑ってんの???
もう、本当やだ、、、
絶対帰ってネタにするやつじゃん。。
そう爽やかに聞いてくる豆ちゃん。。
あぁー…うちの新入社員とは全然違う。。。
改めて豆ちゃんのこういう姿勢が
社会人としても大事だな、と思う。。
私は新人さんに教えるように
淡々と説明した。
え、は、、、早っ!!
何もやってないのにもう質問あるの?
私なんか説明飛ばしたかなぁ💦
そう小声で聞いてくる現役高校生アイドル(隣人)
職場はある程度ガヤガヤしてるけど、、
こんなとこ誰かに聞かれたらやばいって!!
そう仕事をやり始めた豆ちゃん。
一心不乱に私が教えた作業をやってる。
質問も特にないようです。
「キーンコーン」
お昼休憩の合図です。
え、、、まじでか!!!!
本当に……
今日これで私少し早く帰れそう。。
こういうちょっとした雑務って
中々手つけれないんだよね(T_T)
ありがとう、豆ちゃん!!!!!
豆ちゃんの元には沢山の社員が集まって来た。
女性社員はもちろん、
男性社員も一緒にお昼を食べようと
豆ちゃんのデスクに集まり始めた。
私はそそくさと外に出た。。
あんまり豆ちゃんと話してると
本当にボロが出そうで。。。
お昼が終わり、私は少し早めにデスクに戻った。
豆ちゃんはお弁当(奨君作)を持ってきてたみたいで
みんな豆ちゃんのデスクの周りに集まって
まだお弁当を食べている様子だった。
結構盛り上がってますね。。
そこから営業部の○○さんが帰ってきて、
豆ちゃんがお弁当を食べ終わり、午後の業務が始まるとすぐに外に連れて行ったようだ。
それから私は静かに自分の業務に集中した。
【18:00】
終業時刻になりました。
豆ちゃんは○○さんと帰ってきて、
○○さんの隣で今日の仕事内容の
おさらいをしてる様子。
私の仕事もあともう少し。。
豆ちゃんのおかけでいつもより早く帰れそうです(^-^)
部長「豆原君、ここまでだ。
今日はどうだった?」
と深々と頭を下げている。
部長「いやぁー…
是非うちの会社に、と思うが、、、
今後の活躍を期待しているよ。」
ああーー…
優等生の作文。。
でも豆ちゃんって本当にこうやって思って言ってることだからえらいし、人から可愛がられるんだよね。。。
挨拶を終わらせた豆ちゃんはデスクに荷物を取りに来た
なんだろ???
他に教えることないんだけど、、、
すると豆ちゃんは小声で…
あ、、またそれね、、、笑
どんだけ気になるの、、、、笑
周りも残業前の小休憩に入っていて、
結構人もまばらだったし、
ガヤガヤしてたから
私もこっそり…
えぇーーー!!!
嬉しすぎるーーーー!!(T_T)
なおとさんないす!!
豆ちゃんないす!!
今日は早く帰れる上に
車で帰れます(´▽`)
私は豆ちゃんに向かってブンブンと首を縦に振った。
私は金曜日だけど、
マッハで仕事を終わらせようと頑張った。
豆ちゃんは隣のデスクで
ちょこんと座って待ってくれてる。
たまに「豆ちゃんまだ帰らないの?」とか声をかけられてるけど、「迎えの車がまだみたいで」とか誤魔化してくれてる。
よし、仕事も一段落して、
私も急いで帰る用意をした!!
豆ちゃんは先に事務所を出たようだ。
確かに同じタイミングで退社するのって怪しいからね←
着替えが終わって、
もろもろ挨拶をして事務所から飛び出した!!
なんて最高の金曜日なんだーー!!(´▽`)
なおとさんの車を発見し、
中にひそひそと乗り込んだ。
社内には豆ちゃんとなおとさんと、、、
奨君が乗っていた、、、、www
私は乗るやいなやなおとさんにお礼した。
さっ!!
今日は色々あったけど、お家に帰ろう(´▽`)←
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。