その週の職場での私は「無双状態」と呼ばれた。
自分でも本来の私が戻ったという実感はあった。
しょぼくれてる私は、
本来の私じゃないね!!←
金曜日の仕事終わり……
今日飲むビールはきっと最高に美味しい!!!
ってルンルンしながら帰宅して、
メイクを落とし、おつまみを用意して、
部屋着に着替えて!!!
準備おっけーーーーー!!!!!
………と思って冷蔵庫を開けたところで
「ピンポーン」
………嘘でしょ??💦
がっくし来てしまった、、、、
誰だよーーーー←
ドアも開けてないのに、
ドア越しにしおんの声が聞こえる。
私は少し驚いて玄関の扉を開けた。
ドアを開けるやいなや聞いていた。
え、、、どんだけそこ気になるの??💦笑
私はそれしか言わないしおんに戸惑い、
たいした言葉が出てこなかった。。。
しばらく立ち尽くしたしおんは
少し吹き出しながら聞いてきた。
あ、、、ごめんごめん。。
私は扉を大きく開けて、
しおんを部屋へ招き入れた。
もう私はしおんと2人きりになっても不安じゃないよ。
歩きながら私の部屋を見渡すしおんは
少しえらそうにそう言った。
私はあまりにもしおんが私の部屋に入ることが意外で、そればかりが気になった、、、、、
しおんは私の質問をスルー。。。
テーブルの上のおつまみを見て
なぜか爆笑しはじめたしおん。。。
本当にしおんは掴めないやつだな、、、、
ただ一言それだけ!!!!←
私は痺れを切らして、少し真面目に聞いた。
だってビールが!!!←
私は話しにくそうにするしおんをじっと見つめた。
ん???
この前……??
正直しおんに対しては
失礼なことされすぎて
思い当たる節がありすぎた、、、、笑
でも一番最初に頭に浮かぶのは
あの時のこと、、、、、
素直に謝った事への照れ隠しなのか、、
撤回されてしまった。。。
でもあの時のこと、、、
しおんは悪くないと思ってるよ。
謝る必要もないと思ってる。
私はしおんが「撤回」したから、
今度は自分が素直になって話そうと思った。
しおんは少し驚いた顔で私の顔を見た。
しおんは焦ったように声を出した。
でも今は私が話す番!!!
私は話し続けた。
これは本当の本心!!!!
心の底から申し訳ないと思う。
しおんが呆れたように
髪をかき乱して話し出した。
少しイライラしたように言われた。
私も負けじと自分を突き通した。
しおんの言葉は詰まった。
え、、、、もしかして、、、
しおんって好きな人とちゅーしたことないの?💦←
今時高校生くらいで普通にキスとか
あぁいうこととかそういうこととかしないの!?
私の学生時代もほとんどみんな
恋人と経験済みだったよ!?💦
え、、、、、、
待って、、、、、
待って待って、、、、
もしかしてしおんの初キス、、、、
私になるの、、、?
でも怖すぎてそれは聞けない。
私は頭を下げるしかなかった。。。
私はこの時ほど
時を戻せたらいいのにと思う瞬間はなかった。
しおんは何か言いにくそうにしていた。
私は本当にそう思う。。。
だから余計に自分が嫌になる。。。
なにもわからないまま
あぁいうことするの良くないんだよ、本当。
しおんが急に少し大きな声を出した。
少し声は落ち着いたようだ。
何を言いたいのか、
わからないよ、、、、
しおんは本当にいつでも掴めない。。
しおんはこのタイミングで少し笑った。
真剣に話してたのに、、、、
私はもうお手上げです。。。💦
ねぇ、、、蓮君、、、、、
これが蓮君が言ってたしおんなりの「男」なの?
私は混乱しちゃうよ。。。
私はしおんを理解しようとする事を今は諦めて、
自分の伝えたい事を話した。
ってなんか頭から電波飛ばそうとしてるしおんを見て、
本当に小学生の宇宙人に見えた。
そして私は笑っていた。
ってまた電波飛ばしてきたwwwwwww
でも私さすがに恥ずかしいから
同じポーズはしないよ!?←
すっかりなんで真面目な話してたのかも
忘れてしまうほどしおんがアホだった←
立ち上がり玄関に向かうしおんの後を付いていった。
本当になぞ過ぎる、、、、、、笑
いつもの俺様しおん様に戻ってるwww
そう言い残してしおんは部屋を出た。
その時に私の胸にあったのは、
しおんはやっぱりしおんだということだけだった。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。