第140話

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2021/02/04 14:09




その週の職場での私は「無双状態」と呼ばれた。


自分でも本来の私が戻ったという実感はあった。







しょぼくれてる私は、
本来の私じゃないね!!←












金曜日の仕事終わり……



今日飲むビールはきっと最高に美味しい!!!

ってルンルンしながら帰宅して、
メイクを落とし、おつまみを用意して、
部屋着に着替えて!!!
準備おっけーーーーー!!!!!


………と思って冷蔵庫を開けたところで



「ピンポーン」



………嘘でしょ??💦

がっくし来てしまった、、、、


誰だよーーーー←
しおん
しおん
まだ飲んでないやろな?
ドアも開けてないのに、
ドア越しにしおんの声が聞こえる。

私は少し驚いて玄関の扉を開けた。
あなた
……え、、、なした?💦
ドアを開けるやいなや聞いていた。
しおん
しおん
まだ飲んでないんやな??
え、、、どんだけそこ気になるの??💦笑
あなた
う、、うん、、、
私はそれしか言わないしおんに戸惑い、
たいした言葉が出てこなかった。。。
しおん
しおん
…………え、俺は入れてもらえへんの?ww
しばらく立ち尽くしたしおんは
少し吹き出しながら聞いてきた。




あ、、、ごめんごめん。。


私は扉を大きく開けて、
しおんを部屋へ招き入れた。








もう私はしおんと2人きりになっても不安じゃないよ。




あなた
でも本当珍しいね、、、
私の部屋に来るなんて、、、、💡
しおん
しおん
んーー………
お前意外に小綺麗にしてんやな。
歩きながら私の部屋を見渡すしおんは
少しえらそうにそう言った。
あなた
うるさいなぁー…
あんまりジロジロ見るもんじゃないよ!
ってかなんかあった?💦
私はあまりにもしおんが私の部屋に入ることが意外で、そればかりが気になった、、、、、
しおん
しおん
ってかもうこれから飲む気満々やん!www
しおんは私の質問をスルー。。。

テーブルの上のおつまみを見て
なぜか爆笑しはじめたしおん。。。



本当にしおんは掴めないやつだな、、、、


あなた
う、うん、、、金曜日だしね💦
しおん
しおん
ふーーーん………
ただ一言それだけ!!!!←
あなた
ねぇ、、それで何か用があるんでしょ?
私は痺れを切らして、少し真面目に聞いた。


だってビールが!!!←
しおん
しおん
んーー……そんな焦らすなや💦
あんさぁ………

私は話しにくそうにするしおんをじっと見つめた。
しおん
しおん
……この前は……すまんかった。。

ん???


この前……??
あなた
え、、、ごめん、なんのこと?💦

正直しおんに対しては
失礼なことされすぎて
思い当たる節がありすぎた、、、、笑



でも一番最初に頭に浮かぶのは
あの時のこと、、、、、


しおん
しおん
いや、、、やっぱり今の無し!!
素直に謝った事への照れ隠しなのか、、
撤回されてしまった。。。



でもあの時のこと、、、
しおんは悪くないと思ってるよ。

謝る必要もないと思ってる。





私はしおんが「撤回」したから、
今度は自分が素直になって話そうと思った。
あなた
じゃあ、私が話すね!
しおんは少し驚いた顔で私の顔を見た。
あなた
あの時の事、、、キスしちゃったこと。
私しおんに申し訳なく感じちゃって、
本当はどう接したらいいかとか
悩んじゃったんだ。。。
しおん
しおん
おまっ、申し訳なくって、、、💦
しおんは焦ったように声を出した。

でも今は私が話す番!!!
私は話し続けた。
あなた
いや、、私がちゃんと止めるべきだった。
私がちゃんとした態度を取るべきだった!

これは本当の本心!!!!


心の底から申し訳ないと思う。

しおん
しおん
おまえさぁ~……
しおんが呆れたように
髪をかき乱して話し出した。
しおん
しおん
あれは!俺がやったこと!!
俺がお前にそうしたくてやった!
……なんでお前が謝んねん!
少しイライラしたように言われた。
あなた
でも私の方が年上だし、
あぁいう時はちゃんとした態度を取るべきだった。
私はしおんに何を言われてもそう思うよ。
私も負けじと自分を突き通した。
しおん
しおん
いや、、、、
俺も好きなやつにそうしたら
どういう気持ちになんかなって。。
しおんの言葉は詰まった。





え、、、、もしかして、、、
しおんって好きな人とちゅーしたことないの?💦←
あなた
え、、ちょ、ちょっと待って!!
え、好きな子とキスしたことないの!?💦


今時高校生くらいで普通にキスとか
あぁいうこととかそういうこととかしないの!?



私の学生時代もほとんどみんな
恋人と経験済みだったよ!?💦
しおん
しおん
はっ!?ないわ!そんなん!!
ってかそんなやつもおらへんかったし、、




え、、、、、、
待って、、、、、
待って待って、、、、





もしかしてしおんの初キス、、、、
私になるの、、、?














でも怖すぎてそれは聞けない。
あなた
………申し訳ございませんでした。
私は頭を下げるしかなかった。。。






私はこの時ほど
時を戻せたらいいのにと思う瞬間はなかった。





しおん
しおん
謝んなや、、、、
謝られたら余計に…あれやん!!

しおんは何か言いにくそうにしていた。

あなた
いや、、でもさ、、、
今後しおんが本当に好きだって思った子に出会った時、なんであの時あんなことしたんだろって思ってほしくないんだよ!!!
いつでも大事な人としなきゃだめなんだよ!


私は本当にそう思う。。。

だから余計に自分が嫌になる。。。


なにもわからないまま
あぁいうことするの良くないんだよ、本当。


しおん
しおん
おい!
しおんが急に少し大きな声を出した。
しおん
しおん
お前さ、、、
ほんまに何にもわかってないんやな。
少し声は落ち着いたようだ。
しおん
しおん
……………
……でも今はわからんくていいわ!

何を言いたいのか、
わからないよ、、、、

あなた
どうしてしおんはいつも難しいの?💦

しおんは本当にいつでも掴めない。。
しおん
しおん
難しいん??💦笑
しおんはこのタイミングで少し笑った。


真剣に話してたのに、、、、
あなた
なんで今笑えるの??💦
そういうのが難しいんだよ💦
私はもうお手上げです。。。💦
しおん
しおん
いや、、、あなた変やんwwww
でも、お前考え込むし、
俺のこと今はわからん方がええで。
ってかわかろうとすんな!!www












ねぇ、、、蓮君、、、、、

これが蓮君が言ってたしおんなりの「男」なの?


私は混乱しちゃうよ。。。














あなた
しおんは私には難解過ぎる!!
……ただ、私はまた楽しく笑い合いたいの!
私はしおんを理解しようとする事を今は諦めて、
自分の伝えたい事を話した。
しおん
しおん
それはいつでも出来るやん!!ww
俺が電波送れば笑うやんwwwww
ってなんか頭から電波飛ばそうとしてるしおんを見て、
本当に小学生の宇宙人に見えた。


そして私は笑っていた。
あなた
www
本当にしおんって急に変なことするねwww
真面目に話してるのもバカバカしくなるwwwww
しおん
しおん
な??せやろ????www
いつでも俺とお前はこれでええやん!
あんま深く考えんと、俺の電波受け取っとったらええんやって!!ww
ってまた電波飛ばしてきたwwwwwww



でも私さすがに恥ずかしいから
同じポーズはしないよ!?←


すっかりなんで真面目な話してたのかも
忘れてしまうほどしおんがアホだった←


しおん
しおん
ほな、俺帰るわ!!!(*・ω・)ノ
あなた
えっ!?
結局なんの用だったの?wwww
立ち上がり玄関に向かうしおんの後を付いていった。


本当になぞ過ぎる、、、、、、笑




しおん
しおん
いや、、、
拓実君とか来てる言うてたから、
俺もふらっと寄っただけwwwww
まぁまぁおもろかったわwwww
いつもの俺様しおん様に戻ってるwww
あなた
え、、、態度デカ!!www
まぁまぁならもう来なくていいよ!www
しおん
しおん
うわぁーー……
ほんまかわいくないなぁ、お前www
まっ、ゆっくり楽しめや!
そう言い残してしおんは部屋を出た。






















その時に私の胸にあったのは、
しおんはやっぱりしおんだということだけだった。














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