私はぽつんと1人になった自分の部屋で、
鞄に手を伸ばした。
この時間に読みかけの小説を読んでしまおうと
誰もいない部屋の中で自由気ままな格好で
小説を開いて読み始めた。
「コンコン……」
もう話もクライマックスというところで、
誰かが扉をノックする音で現実に引き戻された。
結構読み進めてたみたいだし、
スカイ君がお風呂から上がって
遊びに来たのかと思ったけど、、、
扉を開けると、、、、、
って不思議君木全が現れた←
って私が話しかけるのも聞いているのか……
部屋に自然に入り込むしょーや……笑
マイペースという言葉が似合うこの男!!
ん???
え、、、、、
あれ冗談じゃないの??💦
私はあからさまにあたふたしてしまった。
って不思議君らしいしょーやの発言に、
なぜか心の中で「しょうがない子だなぁ」
なぁーんて気持ちが溢れた←
あぁ……説明ありがとう、、、笑
私は至極全うな事を言ったつもりだったんだけど、、
って浴衣の胸元に手をかけたしょーやは
次の瞬間、、、、、
って思いっきり浴衣かっぴろげた。
私は思わず手で顔を覆ったけど、、、、、
しょーやの笑い声が聞こえる………
私は顔を背けて、
シッシッと手でしょーやに着るように言ったけど、、
はっ!?
私は思わず背けてた顔を戻して、
しょーやに視線を移した。。。
そこには競技用みたいなちゃんとした海パンを履いたしょーやがどや顔で立っていた←
まずそこよね、、、、
もう聞きたいことありすぎるけど、
まずそこよね、、、←
なぁーんか2人とも不思議ちゃんだね、、、、笑
でもストレスとか溜まった時には良いらしいから←
ってルンルンで浴衣を脱ぎ脱ぎして、
そのまま畳みもせずに、
畳の上に投げ捨てたしょーやは
露天風呂のあるベランダに向かった。
本当に身一つで来るもんだから、
私は慌てて自分の使ってたバスタオルを差し出した💦
私はこの不思議な雰囲気に飲み込まれつつも、
しょーやが私の部屋の露天風呂に入ることを受け入れてしまった。。。笑
でも海パンだし、
しょーやだし、、
問題ないっしょ!!wwww
しばらくそのまま本を読み進めて、
最後まで読み終わった頃、、、、
うんともすんとも言わないベランダの方が気になり、
私はベランダへと近づいた。
え、、、、、
大丈夫だよね、、、
脱いでないよね、、、、?←
私は恐る恐る扉を開けて、
少しだけ顔を出した。。。
風呂枠に腕を預けて「社長」みたいな風貌で
露天風呂を楽しんでいた様子のしょーやは
そう言って立ち上がると、
海パンの上にバスタオルを巻いて、
ベランダの際まで歩いていった。
遠くを指差しながら無邪気に私の方を振り向くしょーやのなんて無邪気なことよ、、、、(T∀T)
私はさっきまでの心配事を忘れて、
しょーやの横へと歩いて行った。
そこには何本かの桜が満開寸前まで花開いていて、
昨日入った時より
今朝入った時よりも
桜は確実に花をつけていっていた。
隣のしょーやを見ると、
スマホを取り出しパシャパシャ桜の写真や
景色を一生懸命撮っていた。
そう言いながら写真を撮るしょーやの横顔は
目を輝かせる少年のようにキラキラしていた。
お風呂入らせてあげた甲斐があるな………
しみじみとそう考えていたら、、、、
ってカメラを自撮りにして、
桜がポツポツ咲いている山をバックに
私とツーショットを撮ろうとしてるしょーや。
でもしょーやのそのはしゃぎっぷりに、
私もうれしくなって2人で渾身の変顔や
ピースを繰り広げた←
何枚か撮り、、、
ひとしきり盛り上がったところで、
しょーやが少し湯冷めしたからと、
またお風呂に戻っていった。
私も部屋の中に再び戻り、
スマホをイジったりごろごろしたり、、、
「なんともない」時間を過ごしていた。
すると、、、、
「コンコンコンコン!!」
けたたましく鳴るノック音に飛び上がった💦
扉を開けると、、、
電話を持った拓実君が驚いた様子で立っていた。
私の姿を見て
ものっすごく安心した表情に変わった。
え、、、、、
だからなに、、、、??💦笑
私はその勢いに少し圧倒されつつも
拓実君に問いかけた。
なんで知ってるんだろ、、、、
あ、露天風呂に入ってるからわかったのかな?
それで慌てて??
まぁ確かに海パン履いてるって知らなかったら、
びっくりしちゃうかなぁーー…………
変に心配かけちゃったかな、、、💦
ってなぜかここにはいない純喜の名前が飛び出た。
??????
そのまま拓実君はまっすぐ露天風呂へと向かったので、
私も後をついていった。
って露天風呂の扉を開けるやいやな、
笑いながらしょーやに強めにつっこんでる。
ん???
私も露天風呂内をのぞき込んだ。
って拓実君には笑いながらペコペコしてる。
拓実君ももう慣れたもんだと言わんばかりに、
持っていた携帯をしょーやに手渡した。
するとしょーやはその携帯をぽちっと押して、
スピーカーにしはじめた。
声デカすぎて、
スマホから若干音割れすらしてる純喜の声が
山々に響きわたりそう。。←
しょーやが立ち上がったから、
拓実君も「そういうことだったのか」と気付いたようで、口を押さえて大爆笑している。
話を聞けば、、、、
しょーやは私と山をバックに撮ったツーショットを
絶賛観光中の純喜に送りつけて、、、
「あなたさん💕」とだけ送った後、
純喜が電話をかけてもかけても、
全く出なくなったそう。。。
そこで考えた河野君は
隣の部屋の拓実君なら真相を追求してくれると思い
拓実君に電話をかけ、テンパってしまっていた河野君は
「あなたとしょーやが一緒に風呂に入った!」
と拓実君に伝えたそうです。
いやいや、、、、、
テンパりすぎ💦笑
純喜は電話でリモート参加中wwww
本っ当にこの2人夫婦漫才みたい………wwww
あ、、、
でも私も心配かけちゃったし、、、
私は拓実君に向かって手を合わせて、
ごめんねポーズで謝った。
って純喜にかぶせ気味に言ったかと思うと、
そのまま「ブチリ」と切ってしまった!
さすが木全しょーや!!!!笑
私と拓実君はしょーやに言ったけど、、、
なんでも……しょーやがうたた寝してる間に、
みんなと一緒に行くって言ってた神社に
置いてかれちゃったんだって💦
え、、、、、
しょーやかわいいよ、君!!!
なんだか私と拓実君はぶつくさそんな話をしてくれたしょーやにほっこりしてしまい、行き過ぎたいたずらのことなんてすっかり忘れてしまった(´ー`)←
私と拓実君はそのまま部屋に戻り、
しょーやが上がってくるまで、
純喜がどんなテンションで帰ってくるかとか話しながら、ずーーっと笑っていた。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。