第31話

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2020/11/09 11:40

とぼとぼ歩いて………


前に蓮君たちに連れてきてもらった公園に
たどり着いていた。


ベンチに腰掛ける。。

色々考えたかったけど、、、、
何も考えれなくて、、、
頭は真っ白なまま。


ベンチに座って、
上を向いたら星が見えた。


私辛いときいつも星を見たな。。
星を見上げられなくなったら終わり


そう自分に言い聞かせてきた。

れんくん
れんくん
あなたさん?
ジャージ姿の蓮君がいた。。
不審そうにこちらを見ていた。
そりゃそうだね、、、、
こんな真っ暗な中こわいよね(^^;)笑

あなた
あぁ…蓮君っ
私今笑えない。。
ごめん、泣かないけど、
今上手く笑ったりも出来ない。。


こちらに歩み寄る蓮君。。
ランニング中だったのか少し息切れしてる。

れんくん
れんくん
どうしたんですか????
今日は彼氏さんとデート…でしたよね?
あなた
うん………
そう言いながら隣に座った蓮君。
れんくん
れんくん
今日はお泊まりなのかなって……
あなた
うん…私もそう思ってた……はははっ
なんか笑ってしまった。。

れんくん
れんくん
……あなたさん…??
あなた
ごめん…今なんにも言えないかも。。
肩を落とす私をじっと蓮君は見ていた。。
れんくん
れんくん
………
なんも言わんくてええよ。
…ごめん、、、
今それは泣く。。

でも泣かないよ、大人だから💡←



しばらく沈黙が続いた。。
あなた
あのさ……
蓮君は沈黙の中ずっと私から目を離さなかった。
私の表情の変化少しも見落とさないというように。
あなた
私……
女だから、、
決めたことは最後まで突き通す。。
何言ってんだ、、自分。

でもこれは私が好きな歌の一節。
この一節に励まされ続けたし、
強い女性でいたいと思った。。

今蓮君の前で泣いても良かった。。
きっと優しく励ましてくれたと思う。

でもこれは私が決めた事で
私が責任を取るべき感情だ。。
感情まで責任持って、
それでも背筋を延ばして生きてかなきゃ。

れんくん
れんくん
…うん。。
私の意味分からない一言ですら返事してくれる。
あなた
ふぅーーーーーーー(`・3・´)
私は深く息を吸って、、
体中の空気を強く吐いた。

そんな私を見て、
蓮君は私の手を握り私を立たせた。
れんくん
れんくん
さぁ、帰りましょう。
きっと蓮君は私に何が起きてるのか
察してると思う。。。

でも何も聞かずに、
「あなたさんの居場所に帰ろう」
そう言われてる気がした。

そのまま手を引いてくれた。
あなた
蓮君……なんかごめんね。。
前を歩く蓮君に私はそんなことしか言えなかった。

蓮君は振り返りもせずに
れんくん
れんくん
よかよ。。
何も言わんくていい。。
そしてお互いの家の前まで来た。

少し周りは明るくなってたからか…
れんくん
れんくん
今日はかわいくしたんやね…
そう切なそうに言ってくれた。
握っている手…
親指で私の手を撫でてくれている。

大丈夫だよって背中をさすってくれてるみたいに。。


かと思うと!
ぱっといつもの元気な笑顔に戻って、
れんくん
れんくん
今日はみんなオフやったんよ!
きっとあなたさん来たら喜ぶけん
ちょっと寄っていかん?(´ω`)
あ…いいね💡

私も今はなにも考えず笑いたい。。
あなた
うん、、、
いいね、ナイスアイディアだ。。笑
はははっと笑って手を離す蓮君。

れんくん
れんくん
僕に調子を合わせて下さいね、あなたさん。
なにか驚かせようとしてるのかな。。
あなた
う、うん。。
ガチャン…


ドアを開けて共用玄関を抜けた。

リビング部屋の扉を開けると中から声がする。

拓実
拓実
あ、蓮君早くないっすか?
けーご
けーご
走りに出たら一時間は戻らないのに
れんくん
れんくん
うん……
途中でわんちゃん拾っちゃって。。
え……わんちゃん。。笑

そう言いながら私を自分の後ろに隠す蓮君。
純喜
純喜
え!!
僕犬飼いたかったっす!!!!
しょうせい
しょうせい
僕ちゃんと面倒見ます←
れんくん
れんくん
てれーーーーーん!!🌟
そう言って私の前から体をよけた。
JO1
うぉーーーーーーー!!!
しょうせい
しょうせい
あなたさんおかえりなさい!
やっぱりかわいぃ…
みんなに見せたくなかったなぁ。。
すかい
すかい
うっわ!
全然雰囲気違いますね!
るき
るき
本当のお姫様みたい笑
しょーや
しょーや
門限九時は守ったのね←
みんなうわぁーーーーって
畳みかけるように話しかけてくれた。

どうして私がこんな時間にここにいるのか…
そんなこときっと彼らは気にならないんだと思う。
大人の事情なんて知らんがなって感じだよね笑


もう誰が何を言ってるのか
全然聞き取れないほど、
私を歓迎してくれている様だった。。





私はその温かさに自然と笑顔になってた。

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