第25話

6-5 出会い、そして…
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2020/04/27 21:00
~旧オオクチバシの巣~
イクミン♀
イクミン♀
ここは…!
初めて一緒にクエストをしたダンジョンじゃないですか!懐かしい…!!
どうやらモンスターは居ないようだ。

イクミンは少女のようにクルクルとダンジョンを見てまわる。
スカートが舞い、胸を揺らしている姿に釘付けになる。
エリック
エリック
綺麗だ…
イクミン♀
イクミン♀
えー?  なーにー?
遠くに行きすぎだバカ。
2度も言わせるな恥ずかしい。

ボクはイクミンがいる最奥に歩み寄る。
エリック
エリック
初めてイクミンに会った時、ボクがなんて言ったか覚えてる?
イクミン♀
イクミン♀
”上半身裸に魔獣の皮ベストを着て、下だけ魔法使いの正装なんて変なの”…でしたっけ?
それはモッチィがボクにヒソヒソ話したヤツな。
(どんだけ地獄耳なんだよ…)

ボクは”カッコいい”って言ったんだよ。

勇敢にモンスターへ爆発魔法を撃つ姿がカッコいいって。
イクミン♀
イクミン♀
ふぁっ!?

ななな、なにを言って…ブショーの体術やモッチィの棍捌きだってカッコいいじゃないですか!?

グレンだって…!我は、グレンの着いて行きたいと思わせる逞しい性格に惚れたんです!!
エリック
エリック
…ここ(ダンジョン最奥)でさ、
モッチィが”オオクチバシ”を殴ろうとして飲み込まれたじゃん?

ボクとブショーが動きの素早いオオクチバシに攻撃を避けて、くちばしから出ているモッチィの下半身に当たったらどうしよう…て身動きが取れなかった時…

イクミンは「我に任せてください」
と魔法でオオクチバシの動きを鈍くしてくれたから、ボクはオオクチバシを”やーい、頭でっかち~!”と”変な踊り”と変顔で煽って引き付けて、ブショーが後ろから蹴りを入れてモッチィを吐き出させる事が出来たんだ。
イクミン♀
イクミン♀
そ、それは…最善を尽くしたまでです…!
ボクはゆっくりとイクミンに迫る。
エリック
エリック
ボク達が離れると、イクミンは爆発魔法で決めてくれたよね。

…イクミンには辛い過去があるからこそ、危険な爆発魔法を正確に当てる事ができるんだと理解したよ。
イクミン♀
イクミン♀
ぐっ、グレン…!?
そんなに近づかれると…勘違いしてしまうじゃありませんか…!!
ーぎゅう
イクミン♀
イクミン♀
…我を(恋人に)選んで後悔しませんか?
グレンの倍以上年の差があるんですよ?
エリック
エリック
(仲間に選んで)後悔してないよ。これまで、問題なくやってこれたんだ。歳の差なんて問題にすらならないよ。

イクミンが傷ついたらボクが癒すから、だから…!
イクミンの目を見て、アストラさんに会うように説得しようとしゃがんだ所でキスをされた。

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