第13話

4-2 グレンの過去
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2020/04/11 21:00
モッチィ
モッチィ
…どうすんの?
シセルが帰ってくる前にグレンに戻る?
エリック
エリック
…考える時間が欲しい。
エリックは我らの方を見ずにネームプレートに何も書かれていない部屋に入ってしまう。
チェスター
チェスター
…夕飯の支度をしますので、1時間ほどお待ちください。

イクミンさんは服のクリーニングをしますので、私と代わりの服を取りに来てくれませんか?
イクミン
イクミン
…?  パジャマなら持っているけど…
チェスター
チェスター
サービスですから!
チェスターさんの隠された意図を察して、裏方に着いて行った。
チェスター
チェスター
…グレンね、高校生時代に好きだった女子生徒の自殺を経験してるんだ。
イクミン
イクミン
なっ…!?どうして…?
チェスターさんはぼくのサイズに合う服や下着・洗面用具を用意しながら”独り言”をする。
チェスター
チェスター
グレン、大人しくて清楚なスレンダー巨乳が好きじゃん?
たまたま転校して来た女子が青いロングヘアーが似合う目鼻立ちがキリッとしている美人で、隣の席に座って笑顔を向けられたら一目惚れしちゃうよね。
そんな完璧な女子がいたら、見た目も中身もブスな女子生徒から虐められるよね。
イクミン
イクミン
虐めっ子がグレンを好きだったから…?
チェスター
チェスター
グレンは関係なかったよ。初期アバター顔の農家の末っ子だし。

…だからこそ、その子は関係のない親友に相談すること無く、最期の日にグレンと学校をサボって遊園地に行って最初で最後のキスをしてわざわざ家に送らせてグレンを帰宅させた後に…教室に忍び込んで黒板に油性ペンでイジメの全てを書いて証拠を貼って、よくイジメられてた体育館倉庫で自爆したんだよ。
イクミン
イクミン
じば…彼女…聖騎士!?
シセルと同じ事を…?
チェスター
チェスター
…どうぞ、イクミンさん。  
着替えと洗面道具の上に我の好物”いちごみるく”の無料券が乗っているということは、”どうぞ(グレンをよろしく)”という意味か…。
イクミン
イクミン
うん…ありがとう。
我、グレンと話してくるよ。
~宿『竜の巣』 露天風呂~
イクミン
イクミン
チェスターさんは、グレンを愛している我を頼ってくれたけど…

どうやっていつもの調子に戻してあげるべきか…
ブクブクと頭まで黒く濁った温泉に浸かって考える。
グレン
グレン
さすがにやりすぎたよなぁ…どうしたらブショーに笑ってもらえるんだろう?
.。oO( ん!?)

立ち上がると、肌が触れる程近くに居たグレンと目が合った。
イクミン
イクミン
ぬおぉああああ!?
グレン
グレン
んぎゃあああああ!!!
出たぁああああ!!!!!
肩まで長い前髪で幽霊ぽくなっている我にガチでビビったグレンは逃げようとして…足を滑らせて頭を打った。
イクミン
イクミン
グレン!?

大丈夫か?起きてくれ!!

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