第5話

#5話
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2020/10/16 11:57

玄関から少し入ったところにて──





センラ
ん~ なにさかたん…って、あなた
ちゃん!
しま
ホンマや!いらっしゃい~
あなた
お世話になります!



リビングからセンラとしまくんが出てきた。



しまくんは黒いスウェットで、センラはハイネックの上にエプロンを着けている。


うらた
まーしぃ部屋案内たのむ
さかた
え~ 俺がやんで?


さかたんは納得がいっていないようだったが、うらたんに引っ張られて、しぶしぶリビングに入っていった。


しま
じゃ、おいで あなた
あなた
りょーかい!


しばらく歩くと、右の扉に赤い文字で入室禁止🈲と書かれた部屋があった。


あなた
ん…、なんだろ
しま
ああ~ その部屋は入っちゃダメね
あなた
うん! 誰の部屋なの?
しま
センラの。 俺らも入れないんやよ


センラ以外入れない部屋とは、いったい何があるんだろう。


もしかして、みんなにもそういう部屋があるのかな…?


しま
あぁ、俺らには秘密の部屋ないからな
しま
ノックすればいつでも来てええよ
あなた
うん!…って、考えてること分かるの!?
しま
あなたは顔に出てるもん!
ホント、分かりやすすぎ…(笑)


しまくんはクスクス笑いながら私の頭を撫でた。


あなた
o(`^´*)むーっ! 子供扱いしてるでしょ!
しま
   むーって、かわいすぎやろ!
…っ、あなたの部屋いくから!
あなた
うん! 2階なんだね


2階に自分の部屋があることは無かったので、ちょっとワクワクする。


しま
2階って珍しいん?
あなた
珍しいよ!うちは物置になってたな~
しま
ははっ、物置か。俺の部屋もセンラが掃除しないとそうなる(笑)
あなた
しまくんキレイ好きそうなのに!


きちんとしてそうな彼でも掃除できないときがあるってことは、よっぽど忙しいバイトでもしているのだろうか。


しま
いや 俺わりと大雑把おおざっぱやで!
あなた
へぇ 意外だね~



そうこう話しているうちに、私の部屋に着いた。





ガチャッ



あなた
ふぇ…!広いし、それにかわいい!
しま
あなたが好きだと思って、ピンクと白でまとめてみたんだけど…、気に入った?
あなた
うん!気に入ったよ!ありがとう!


目の前には、真っ白い壁とうすピンクのカーテンだったり、お洒落で可愛らしいベッドが見えて、まるでお姫様のお部屋みたいだ。


あなた
ねぇ アレやっていい?
しま
ん?いいよ でもアレってなんや?
あなた
ベッドにボンッってするやつ!
しま
…えっ!?ちょとまっ──



言うより先に、ふかふかのベッドに埋もれたいという欲求に負けて、ベッドに飛び込んだ。


あなた
っん~!やっぱりふかふか…
しま
ちょっ!俺いるのわかってる!?…あなた~ 負けたよ、俺の負け!
あなた
…ふぇ?
しま
何でもない!センラ達も待ってるし、リビングもどろうな
あなた
うん!お腹すいたな~



そのときの私は、しまくんの顔が真っ赤になっていることに気づいていなかった。





あとがき



しまくん!やっぱイケメンだな~〓



次回ヒメさんよろしく!



それじゃ、おつりゅう!

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