───キッチンにて
2人の会話が聞こえると、リビングにいた しまくんが明らかに嫌そうな顔をした。
なるほど… センラは料理は好きなのか。
でも、1人で全員分つくるのって大変だよね。
この家に来てから彼らにずっとお世話になっているけど、私も何か恩返しがしたいと思っていたのだ。
センラも承諾してくれたし、おいしく作れるように頑張ろう!
センラの作ったオムライスにスプーンを入れると、美味しそうな匂いが広がった。
そう言って、さりげなくお水を渡せるところがセンラの格好いいところだと思う。
センラは、照れながらも嬉しそうにしていた。
私もずっとここにいたい。
彼らと過ごす時間は、とっても暖かいから。
4人同時に話し始めたので、すべて聞き取ることは出来なかったが、歓迎してもらってるということは何となく分かった。
あとがき
ヒメちゃん次よろです!
それじゃ、おつりゅう!
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。