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第125話

五体は満足につき(hjyh
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2024/10/14 02:55 更新
hj
骨音が聞きたくなるといよいよだと感じる。欠けることでようやく僕は泣くことができるのだ。
動かすたびに走り抜けるサイレン。膝が特に心地良い。

今の自分は骨伝導を受信するだけの機械。脳で動かして、信号を受け取るそれだけ。

それしかしない。眠気が来ると骨の涙を終える。

ほんの少し多幸感がある。擬似オキシトシンと言ってもいいだろう。ホワホワした状態で階段を降りる。足取りは軽く2階のドアを開いていた。

あかりとともに誰かが映る。ようへいくんだった。思いもよらない人がいるというのは、こんなにも嬉しいことだと、笑みを抑えることはしなかった。


hj「あれ、よーへいくんじゃないですか 」

yh「はじめくん、お疲れ様です 」

hj「珍しいですね、この時間いるの。誰かに用事、ですか? 」

yh「そう……すね、こっち寄ったんで、久々にまたとか、たなっちとかとメシ行こうかなって。2人はまだ仕事なんで、ちょっと待機中です。
……あ、ここプライベートでもはじめくん使うんでしたよね。おやすみ中だったら下いきますよ 」

hj「いやいや全然、いてください。僕もちょっと寝てただけなんで。むしろ寝起きで、ようへいくんいたのサプライズすぎて…… 」

yh「そうなら良かったのかな……うん 」

hj「そうですよ。さすがようへいくんです理解がはやい 」

yh「お褒めあずかり光栄ですが………はじめくん今日はもう仕事ないんすか? 」

hj「えーと、あとはメール数件送るぐらいすね 」

yh「もし、はじめくんさえよければメシ行きませんか……? 最近行けてなかったから、行ければなとは思ってるんすけど、どう、ですかね……? 」

hj「うーん、今日は……やめておこうかな。少し眠たくて……これからまた寝ようかと思ってます 」

yh「うん、それなら……わかりました。ゆっくり休んでください。食事はまた、はじめくんが行ける時行きましょう 」

hj「誘ってくれたのに、すみません。なんだか今日は無性に眠くて…… 」

yh「それで……良いと思います。 
そのくらい、今くらいは、自分の気分で、決めちゃっても。
逆にそうやってはじめくんが自分のこと、言ってくれて良かったです 」

hj「決めさせてくれて、ありがとうございます……。今日は行けないけど、また行けるように予定空けときますね 」

yh「またの機会、待ってます。と言っても今回俺も、当日に誘っちゃったから、今更ながら急過ぎました……。申し訳ない…… 」

hj「ううん、俺、嬉しかったんです。こういう会話ができることが。すごく、こう、伝えられたなって思えました。今日は良い日です。とても 」

yh「それなら……良かったです? 」

hj「デジャブだ 」

yh「ほんとだ 」

hj「ふふふ…… あんまりにデジャブ過ぎて 」

yh「んははは……確かに反応、同じすぎでした。あ、仕事……2人仕事終わったみたいです。LINE入ってました  」

hj「ああ、んー、じゃあまた……行きましょう 」

yh「はい……また行きましょう。はじめくんそれから、おやすみなさい 」

hj「おやすみなさい、ようへいくん 」

hj
彼が出て、今度はちゃんと布団入る。別の涙が骨の節々を渡って喜んでいる。返せなかったかけらを波へ送れる、ひとつひとつ補完されていく。

日々に流される中で、たまには、答えておこうかな。すこし前の一欠片の自分に。




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