第122話

温室は満開(tnyh
91
2024/05/12 12:41 更新
tn side
暑苦しい、そう言って夏でもないのに髪は手にとられていった。広がってた毛指を絡ませ一つにまとめる。触れたを許す。それが僕を髪と共に硬直させた。なすがままなのだ。こうなれば、終わるまでひとつ、とけるのを待つのです。そんなことはお構いなしに、どこから持ってきたかわからない輪ゴムで髪を通す。引っ張られた痛みで、目が覚める。魔法がとける。さあ文句を言おうと思っても、ちょっと満足そうにして「いいでしょ? 」なんて顔されたら、ほらまたかかってしまった。石化と赤面、ふと君が笑った顔。防げずまたまたやられてます。


でもまあ愛しさが勝ちまして、振り返って、もっと君を見る。君に会う。愛が、募る。募って、積もって渡しそびれそうだから、少し近いラブレター握って頬に手を伸ばす。髪の隙間、ここに僕は止まる。鏡をみるようにだけどほんのり赤くなって君は映る。ああ、なんだろ反射して動けない。焦ったくなる効果でもあるんだろうか。いいか、長く深く続いてくれるはじまりのほうみたいだし。あわよくば消えそうなら傘でもさして。

yh「……近い。嫌だったんなら、とりなよ」

tn「……嫌じゃあないですよ。ようへいくんなら 」

yh「へー……。じゃあ、たなこっ呼んじゃおうかな 」

tn「いいですよ。でも……今は俺からちゅーですね。状況的に 」

yh「早く……やって。むず痒いから 」

tn「素直ですね。ほんとに 」


日差しか雨かどちらにせよ相合傘、必要そうだ。定員一名空けておくんで、来てくださいね。そのままで。

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