r18
⚠︎︎ ・攻めによるフェラあり
リクエストです!
社会人設定と大学生設定の二つがあったのですが、今回は大学生で書きます。「社会人もみた〜いな!( •ᴗ• )」という可愛い要望がありましたら、また書きますね🫶
あとお酒の名前が出てくると思うんですけど、韓国のお酒じゃなくて日本のお酒の名前出してますがお気になさらず😌😌
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最初は、ただの憧れの先輩だった。
ダンスが上手で、格好良くて、友達も多い注目の的。
身体の関節や筋肉を駆使して動かす姿が、自分の目指すべき目標。憧れ、そして尊敬だった。年齢も違えばダンスのジャンルも違った彼と自分には、見知った後輩になるのも近付くのも何も無縁の話だと思っていた。
でも、ひょんな事から彼は自分を知り、可愛がってくれるようになった。
『ロンジュナ』
『あ〜可愛い、俺の後輩』
最初は近付けただけで嬉しくて、毎日授業が終わったあとに部室へ駆け込むのが日課だった。楽しくて、少し浮かれて、その繰り返し。
けれどいつからか、触られるのが嬉しくなって、もっと色んな言葉を言って欲しくなって、可愛い先輩が彼の隣に座るだけで不安になった。
憧れや尊敬の感情が、別のものに変わったことに気付くのも早かった。
だから距離を置いた。
これ以上自分の気持ちが加速しないように。自分が傷つかない為にも、彼に迷惑をかけないためにも。
けれど、それでも歩み寄ってくれたのは。
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机の上に大量に置かれた酒の数個は既に空になり、酒のツマミもそこかしこに散乱している。
畳の上に敷き詰められた敷布団の上で寝転ぶのは、既に酔い潰れてしまった真っ赤な顔の学生達。しかしまだ隣の部屋には生き残りが居るようで、何人かの男女が交互に座りながら片手に酒を持っている。
サークルの合宿、二日目。
部屋割りでは学年を混ぜこぜに、交流を深めていた。
「辛ラーメン開ける?」
「アリ」
袋から取り出したラーメンを開けているのは、まだ泥酔していない学生達。新しい缶を机に置き、少し小さめの声で会話をしている。数人の先輩の中には、マークとロンジュンが向かい合うように座っているが会話はない。時々目が合うことがあっても、乾杯で缶をぶつけても、ロンジュンが自ら他の先輩へと意識を逸らすのだ。
十分盛り上がったあとの静けさの中で、ロンジュンはそっと缶を置いた。頭がぼやぼやと浮くような酔いが回って顔が熱い。
「ほろよいでいいの?」
「はい、…もうさっき、沢山飲んだので」
先輩の問いかけに、少し笑いながらそう返す。
熱くなった頬に缶を当てて冷やし、そっと一口飲んだ。気持ち悪くなるほど飲みたくはないから、良い気分になる程度のところでアルコールは少しだけにするのだ。
先輩が話す声を聞き流しながら、机の上の食べ物に向けていた目線をそっと上げた。
「…………、」
マークと目が合ってしまう。
そうなるとどうしても体が熱くなって、酔った頭では冷静にもなれない。隣に座りに来て欲しい、触って欲しい、可愛いと言って欲しい。けれど避けているのは自分だし、勝手な思いを抱いたのも自分。これ以上露骨に避けると嫌われるだろうけれど、出来る限り“憧れ”の気持ちで塞き止めておきたかった。
「トイレ、行ってきます」
逃げるように、そっと立ち上がって足早に外へ出た。
廊下の突き当たりにあるトイレを目指し、涼しい風で頭を冷やしながら歩く。
誰もいないトイレは静かだ。
息を吐きながら洗面台の前へ立った。
「…飲みすぎたかも、」
小さな声でそう呟きながら、蛇口を捻って水を出した。手を濡らして顔に手を当て、肌を冷やしていく。
そうする中でも、頭の片隅にはマークがいた。
笑い声と、自分にかけてくる甘い声。よく頭を撫でながら抱き締めてきて、決まり文句は『可愛い』だった。後輩として、自分のことを可愛がってくれるのがいつしか喜びから不満に変わってしまった。もっと見て欲しい、隣に女の人が座ると少しハラハラする。
「…はぁ……」
馬鹿らしい。
こんなことで悩むのが。
目を瞑って壁にもたれ、ため息をついた。
その時。
「気持ち悪い?」
聞き慣れた、聞きたかった声に、大袈裟なほどビクリと肩を震わせた。
同時にパタン、と扉が閉じる。
一瞬だけ外の音が聞こえたが、まるで二人だけの空間を無理矢理作るかのように扉が制する。
「…マクヒョン、」
「吐いてるかと思って来たけど、平気そうだな」
「あ、…はい、全然、」
ロンジュンは、少し逃げるように隅へと後ずさる。
目の前に居るのは自分が好きで堪らない人間なのに、どう逃げようかと、切り抜けて部屋に戻ろうかと考えてしまう。目を逸らして自分の足元に意識を逸らしながら、酔った頭をフル回転させた。
けれどそれもマークにはお見通しだったようで、“あー…”と少し心を読んだように、後頭部の髪を触りつつ言った。
「ロンジュナ、俺お前に何かした?」
「……、」
「もし嫌な事してたら、謝りたい。自覚がないのは、本当にごめん」
ロンジュンに近づくことは決してせずに、距離を保ったままそう聞いた。何も悪くないのに、自分の気持ち一つで気の悪い行動を取ってしまったことで彼に謝らせてしまった。
ロンジュンは咄嗟に顔を上げるが、はくはくと口を動かすだけで何も言葉が出ない。
「もう話したくもない、とかだったら今出ていくから」
「あ、ちが、……そうじゃ、ない、んです」
酔って朧気な頭を、ぐっと起こしてそう言った。
いつの間にか、引き止めるようにマークのチェックシャツを掴んでいることすら無意識だ。
マークは、若干足元がふらついて危ういロンジュンを支えるように腕に触れた。
「ヒョン、」
「ん、ゆっくりでいいよ」
「…ぼく、」
「…………」
言い訳。
どうしようか。
言い訳とか、もういいや。
「好き、で」
「……好き?」
酔いに任せて、全てを吐いたら楽になる。
「ヒョンが、好きです」
ぎゅっ、と彼の服を握った。
目を合わせられず、ずっと下を向いたまま。
「…でも、…これ以上好きになるの、イヤで、…」
どうしようもない。
彼を避けるのも辛いし、好きになるのも。
自分が凄く嫌な目で見てしまっている気がして、憧れていた頃の感情を思い出しても、それは全く他人の感情の如く分からなくなっている。
ロンジュンが瞬きをすると同時に、ぼろ、と涙が毀れた。
「ヒョンの近くに、いると…すごく、よくばりになってしまって、」
触って欲しい、可愛いと言って欲しい、もっと隣に、彼女が出来ないで欲しい、他の人を見ないで。
「…だから、さけてました……ごめんなさい、」
言い切った。
謝った、気持ちも伝えた。
終わりだ。
断られるのは分かりきったこと。
ロンジュンは答えを聞かず、マークの服から手を離してトイレを出ようとした。
しかし。
ぐいっと腕を引かれ、その拍子にふらついた身体を支えてロンジュンの身体を優しく抱き締めた。
「言い逃げは狡いな、俺の話も聞いてくれる?」
「ききたく、ないです…」
「ロンジュナ」
少し小さい身体が腕の中に収まる。
顔を濡らす涙を指で拭い、顔をこちらへ向かせた。
「俺もだよ」
マークの声は、酔いの冷めたはっきりした声。
けれどロンジュンは、肩口に額を寄せつつ言った。
「うそ、…」
「嘘じゃないよ。酔ってない」
「……ぅ、」
「本当だ」
どうしたら信じてもらえるだろうか。
マークは思いついたように、ロンジュンの首裏に手を当てながら、彼の顔の高さに顔を合わせて口付けをした。そのまま、ロンジュンの手を自分の胸に当てさせて。
「…好きじゃないと、こんな早くならない」
ドクドク鳴る胸を感じて、ロンジュンの顔が少し明るくなった。それと同時に、同じ思いを抱いていることを確信してどんどん顔色が赤くなっていく。それが可愛くて、マークは砕けたように笑を零しつつもう一度軽く口付けをした。ロンジュンは、そっと受け入れるように腕を掴む。
二人の足は、どんどん個室の方へと動いていく。
口付けをしたまま角度を変えて、マークは腰に手を当てて支えた。
ガタガタ、と狭い個室に二人で入りながら、マークはそっと鍵を閉めた。
「っは、…ぁ、」
ちゅぱ、と口を離せば、銀の糸が引く。
ロンジュンの下唇を指で撫でながら、息の荒い彼を抱き寄せた。
「ごめん、舞い上がり過ぎた」
「…っヒョン、」
お互いの心音が響く。
抑えていた気持ちが爆発したように、身体を引っつけて離さない。ロンジュンの切ない声がマークを呼んだ。
「もっと、…さわって、」
ロンジュンは、マークの手を掴んで自分の頬へと寄せた。赤く高揚した頬、熱くなった身体。今更止まる気も更々なかった。
マークは、ロンジュンの要望に応えるようにその手を首筋から肩、腰を撫で、下半身辺りに寄せた。灰色のスウェットを持ち上げるそこを優しく撫でると、酔って敏感になった体は必要以上に感覚を過敏に受け止める。
「ッん、ぁ…」
「ロンジュナ、男とした事は?」
「…一回だけ……」
「俺が、抱いてもいい?」
マークは、耳元でそう聞いた。
経験を言いずらそうにするロンジュンを気にせず、優しく腰を撫でながら。
「…だいて、ください…」
ロンジュンの両腕が、マークの首に巻き付いた。
ふわりと漂う、柔軟剤とアルコールの匂い。
今は酔いでもいいから、どうにでもなりたい。
マークは答えを聞くと同時に、ロンジュンの身体を抱き上げて蓋を閉じた便座の上へ座らせた。ガタン、と音がする。
「…っ、ん……」
唇を重ねながら、ロンジュンの下のスウェットを下着ごとずらした。既に熱を持って少し硬さを帯びた綺麗なそれは、我慢汁で濡れた先端が艶かしい。白く細い太腿を開かせてその間に片足をつくと、手で包んで軽く扱きながら躊躇なく口の中にゆっくりと含んでいく。
「ぁ、…ッ…あ、…」
「ん………」
酔ったせいか、ロンジュンもマークを見下ろすだけで抵抗はしない。恥ずかしそうに服の袖で口元を隠しながら、舌で先端を刺激すると細い腰がびくりと震えて目を瞑っている。
口の中に溢れた体液を手にトロリと吐き出せば、ロンジュンの太腿を持ち上げて閉じた後孔へと体液を垂らした。一度だけした事があるとはいえ、最近の話でなければ処女も同然だ。
マークはゆっくりと指で後孔を撫でながら、力を入れさせないようにまたロンジュンのそれを口に含んだ。
「ッぁ、…!っん、ぁ、…」
口の中で、ぐちゅ、と音がする。
彼の汚れない後孔に一本だけ指を入れると、酔って上がった体温も相まって中が酷く熱かった。中を広げるために指を四方に動かすと、ぎゅっと締まって痙攣している。
けれどフェラのおかげか、一度した経験のおかげか、異物を受け入れる事に少し慣れたように中が緩まった。うねって指を誘い込み、もっとと欲張るように自然と足が開いている。
「は、ーッ…は、ん、゛ぁ、!」
隙を見逃さんと、マークは二本目の指を入れると、ぐぽ、と余裕が出た音を聞いて指を一気に掻き混ぜた。
ぶちゅ、ぐちゅ、と絶え間ない水音を立て、どんどん入口が緩くなっていく。口に含んだロンジュンの肉棒は可愛らしく充血したまま苦しそうに勃起し、後孔の中で指を押し上げるとびくりと痙攣した。
三本の指を、休みなく掻き混ぜる。
十分に解された後孔から、また十分に分泌された体液がぽたぽたと垂れていく。
マークは自分の口から肉棒を引き抜いて、同時に指を引き抜いた。糸を引いて、後孔は物欲しそうにぎゅっと閉じて開く。
「は、…ッ…、ん…ぁ、…」
マークも、そろそろ我慢の限界だ。
目の前で乱れる彼を見て、下着の中で張り詰めたそれは既にロンジュンの身体を犯す準備は出来ている。ロンジュンの肉棒より、全く色も何も可愛らしくない暴力的なまでの愛情と欲情を秘めたそれ。
マークはそっと立ち上がると、ロンジュンの腰を持ち上げて少し突き出す形にした。スペースの少ない便器の上ではバランスを保つのも難しく、ロンジュンはトイレの壁に手をついて脚を開いて待っている。
手酷く、抱きたい。
灰色のスウェットと下着を少々荒く前だけずらし、肉棒を取り出してロンジュンの後孔へ当てた。
「…苦しかったら言って…俺、あんまり優しくできないかも」
「ん、ッん、…きて、きて、」
ロンジュンの身体に両腕を巻きつけて固定すると、彼も足を腰に巻き付けてきた。
人が誰も居ないのをいいことに、マークは存分に声を出させるつもりで、ロンジュンの中へ一気に肉棒を沈めた。
「ん、゛…ぁ、!」
ガタ、と便器が音を立てる。
ぐちゅ、どちゅ、ばちゅ、と水音がトイレに響く。肌がぶつかる音が、支配する。
「あぁ、ッあ、゛、は、ッ、…んぁ、」
「ロンジュナ、…」
「んぐ、…、 ぁ、゛、ふっぅ゛、」
「声、我慢しないで」
今は誰も居ない。
マークは、ロンジュンの身体を抱え直してまた奥を突いた。ごり、と何かを擦る感覚がすると共に、ロンジュンの中がキツく締まった。
「ぁ、゛ッ!ん゛ぁ、だめ、ダメ、…うごいちゃ、」
「ここがいい?」
「っん、ぁ゛、〜〜〜、ッ…!」
優しくしてやりたいけれど、快楽に溺れる顔が堪らなくて抑えようにも抑えられない。
酔って過敏になった体が、快感を必要以上に受け取って神経を撫でるような感覚にさえなってくる。時々気持ち良すぎて嬌声が泣き声になっているのも、涙で目元が潤んでいるのも、必死にしがみついて与えられる快感と愛情を受け入れているのも、全てが愛おしい。
ロンジュンの首筋に顔を寄せながら、細い腰を掴んで執拗いくらいに奥を擦った。狭い空間では動きにくいにも関わらず、いくら音を立てたって聞かれない状況だと構わず激しく動いてしまう。
「ん、゛ぁ、…!あ、あ、ッぁ、゛、!」
「っは、…」
ロンジュンの体がずり落ちる直前で、一度腰を止めて彼を立ち上がらせた。便器を跨ぐように立たせ、後ろを向いて壁に手をつかせた状態でまた身体を密着させる。彼の背中にぴったりと引っ付きながら、マークは片足を上げるように壁へ足裏をつけて腰を突き上げた。後ろから手を入れてロンジュンの肉棒を握り込むと、そのまま小刻みに扱いて亀頭を指でぐりぐりと刺激する。ぬちゃぬちゃ、と我慢汁を広げるような音がした。
「ぁ、゛やだ、さわ、んぁ゛、…!ッぁ、!」
「やめない」
足からガクガクと力が抜けるのを、マークは腰を掴まえてどうにかロンジュンの姿勢を保たせた。
いまさっきお互いが好き同士だとわかったばかりで、それでもまだ恋人になったかどうか定かじゃない。しかも今は旅館のトイレの中で経験の少ない子を抱き潰してるなんて異様だ。けれどそんな異様さに気づいてもなおストップがかけられないほど、ロンジュンの全てを暴きたくて堪らない。
「ッぁ、゛あ、あ、ッ、〜〜、ッん、ぁ゛、!!」
「ロンジュナ、どこ触って欲しい?」
「ぉ、ぁ、゛、ッ…ぜんぶ、ぜん、…ぶ、…さわって、」
息も絶え絶えな中でロンジュンがそう言った。
マークはそれに応えるように、腰を激しくぶつけながら、相反する優しい手つきでロンジュンの身体を撫でた。薄いロングTシャツの中に手を入れて、背中の筋から肋骨の窪み、臍、胸元。もう片方の手で太腿を触り、際どい部分を撫でた。
「は、ぁ゛、〜〜、ッん、ぁ…」
ごちゅ、ばちゅ、と、肌がぶつかって体液が潰れる音がする。
ロンジュンは、マークの手の感触を身体に感じると尚更に熱が上がったように息を吐いた。マークが、体を触っている。肌に触れる手のひらに集中してしまうと、まだ少し先にあった絶頂感が一気に引き寄せられるようにやってきた。
「ぁ、゛だめ、だめ、」
「ん…イく?」
「いく、ッ…いく、」
「俺も…」
ロンジュンの限界に合わせて、マークが腰の律動をさらに早めた。
「ッん゛…!」
細い体を抱き締めて、只管に腰をぶつける。
彼の下腹部に手を当て、指でそっと押し上げた。
「ぁ、゛でる、いく、ッん゛ぁ、〜〜〜、ッぁ、゛…!」
「ん……」
ロンジュンの絶頂に合わせ、マークも咄嗟に肉棒を引き抜いて外へ果てた。お互いの白濁液は、便器の上へとパタパタ落ちていく。びゅる、と溜まっていた分の精液はそうすぐに収まりはせず、落ち着くまで少し時間がかかった。
「っは、…ーッ……は、ぁ、……」
一気に力が抜けるロンジュンの身体を支えるように抱き上げて、まだ息も整わぬ中でそっと壁にもたれた。
汗で前髪が額にへばりついたロンジュンの頭を撫でながら、そっと口付けを落とす。
「……ロンジュナ、ごめん、無理させた?」
「ん……ヒョン…、」
抱きつくように腕を巻き付けてきたロンジュンの腰に手を回して、頭を引っつけた。酔いも相まって、酷く眠そうに目を細めている。
「…すき、すきです……、ヒョンが、」
「俺も。…付き合ってくれる?」
「ふふ、…こんな、格好で、はずかしい」
お互いに気持ちを伝え終えたところで、また静寂が支配する。カタン、と扉が少し揺れる。
ロンジュンはマークの顔を引き寄せて口付けをすると、マークも意図を汲み取ったように少し笑って見せた。
「…もう一回?」
「……だめ、?」
「いいよ」
気が済むまで何回でも。
どうせ、今ここには誰も居ない。
自分のものになった身体を、もっと堪能させて。
旅館の朝飯は美味しい。
隣に同級生が座って、寝ぼけ眼のまま食べ物と向き合っている。
箸を持ったまま、二日酔いで冴えぬ顔をしてヘチャンは言った。
「……ロンジュナさあ、昨日トイレで寝たろ?」
「……うん…」
「マクヒョンが抱っこしながらトイレから出てきて、まじでビックリしたんだって…。こいつ一回生のくせにトイレで吐いて寝て先輩に介護させてんのかって思って」
「…そこまで、してないと思うけど」
「…うん知ってる、俺ずっとトイレの前にいたんだよ」
「えっ」
「トイレ行きたかったのに、俺ったら空気読めちゃってさ。どうだった?マクヒョンのマクヒョン」
「待って」
「おめでとう」
「ヘチャナ、」
「声、ダダ漏れだったよ」
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!