私は選ばれてしまった...
婚姻の日...当日になるまで...顔も名前も知らない誰かと、結婚する
ずっと先輩の事が好きだったのに...
教室で白井先生から、私を嫁にしたいという知らせを聞いた時、私は目の前が真っ暗になった...
どうせ、知らない人のお嫁さんになるなら...
私は...もう、いっその事...
いや、そんなことを考えてはいけない
仮にそれで婚約を破棄できたとしても、先輩に顔向けできない...
かといって死ぬ力もない...
私は不老不死...死ぬ事も歳をとることも無い...
ぶっちゃけ、姿は形は変えられる自分自身の身体も成長させたり逆に退化させたりすることも出来るけど、一時的なもので、数分経つとすぐに元に戻ってしまう
母さんに頼んで薬を作ってもらうも、強制的に体の維持を保つので大幅な負荷がかかる...
そのため、特訓して強くなるしかないのだ
私は今兄貴と特訓をしているけど、自分が強くなったのか、剣を一振するだけで、兄貴を一掃するまでになった
もしも自分の結婚相手が兄貴のような人だったら...本当に一掃するか...
そして私は...もしものために当日隠し刀を持って婚姻の場所に乗り込む事を決めるのだった
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。