式場に行く数分前
母さんがパタパタと凄くはしゃぎながら私の方まで走ってきた
私は、母さんの黄色い歓声を浴びながら「ありがとう」と言った
すると、どこからかチリン...と、鈴のなる音がした
この音がするということは、我が友達がやってきた合図だ
ぎゅー💕(っ*´>ω<*))ω<`*)ギュッ💕
そう言いながら抱きついてきたのは私の良き友人…沙耶ちゃんだ
沙耶ちゃんは、数少ない猫妖怪の末裔で、もう残りの猫妖怪は沙耶ちゃんの家族しか残っていないという話を聞いている…
因みになぜ私の事を「ナナさん」と呼ぶのか…前に聞いたら
だそうだ
家のこともあるのに…
そんな大変な状況でも、お祝いに来てくれて、私はとても嬉しい…
私は沙耶ちゃんの手を握りながら笑ってそう言った
沙耶ちゃんが後ろを向いて誰かに叫んでいた
そこに居たのは…やはり、私の良き友人達ではないか…(; ・`д・´)ゴクリンコ
コイツは相変わらず言動が少し、ウザイな…
この蛇野郎は私と沙耶ちゃんと同じクラスの竜田川巳奈都…
かの有名な八岐大蛇の子孫で、パッと見人間だが…蛇の姿の時に吐く毒と威圧感が半端ないぐらい…
何故か誰にもその姿を見せたがらないし、見せようともしない…でもまあとにかくやばい…らしい
特に毒なんて、一筋触れただけでも即死する…らしい
でも、説明してしまうと、コイツはあんまり毒素の元を持っていないらしい…
中身が中身だからか…?
怖い人ほど実は優しいところがあるってか?ありえないな…
このトカゲモドキじゃ…
とりあえず…もう今からでも遅くない…
焼いて食べてしまおうか…( º﹃º )ジーッ
うん…やっぱやめよう…たとえ食べたとしても、不死身っぽいし生き残ってそうだから…あと、不味そう…
この蛇野郎の背中をバンバン叩いてるのが、私と同じクラス
黒崎愛生だ
あの蛇野郎…いや、可哀想だからニックネームで呼ぼう…
みーちゃんとは、大の仲良しでよく一緒に遊んでいるらしい…
私は密かにあの二人を悪友と心の中で呼んでいる…
本当に騒がしい奴らだ…(´△`)はあ
私は小さくため息をつきながらもこれから起きる事を楽しみにしながら、式を行う教会に向かうのだった
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。