第4話

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2018/10/17 11:40
2日後、やっと目を覚ましたユナは思った


あとどのくらい生きられるだろう
カナト
ユナさん…もう大丈夫なんですか?
ユナ
うん
吸血鬼の私は、死なないはず

だけどこの病気はあの人が…
ユナ
うっ…
カナト
ユナさん?!
ユナ
だい、じょぶ
あの人のことを考えると、気分が悪くなる。
レイジ
ユナ、今日はまだ安静にしておきなさい
ユナ
うん…
2人は私の部屋から出ていった。


今日は満月


いつも満月の日は体に異変が起きるけど、それは誰も知らない。


ユイちゃんもそれはあるらしくて、みんなユイちゃんに付き添っているからバレることは無い。


だけど、やっぱりちょっとさみしいや


ドックン


ドックン


ドックン
ユナ
っ……ぐぁ…
心臓が飛び跳ねる。


どんどん苦しくなっていき、ベッドから落ちてしまった。


だめだ、これ以上はっ
ユナ
あぁっ……ゴホッ
また、血を吐いた…


満月の症状が病気に影響したんだ
コーデリア
ふふ、可哀想なユナ
この声…コーデリア?!
コーデリア
一人で苦しんでいるのに、兄弟たちはユイにつきっきり
ユナ
うる、さい!
コーデリア
たった一人で苦しむのは辛いでしょう?
ユナ
私を、乗っ取ろうなんて…無駄、よ!
私の脳に話しかけてくるコーデリア


頭痛が酷く、汗が出る。
コーデリア
可愛くない子ね
コーデリアがそう呟いた瞬間
ユナ
あっ…う゛ぁ…
ユナ
ぐぅ……ゴホッゴホッ、ゲホッ!
ドボドボ、と吐いた血が血溜まりを作る。


貧血に加えてこれは…
コーデリア
せいぜい苦しむのね
ユナ
ガハッ…
このままじゃ、ほんとにまずい


私は体を引きずりながら、みんなのいる場所へ向かう。


その途中にも、血はせりあがってくる。
ユナ
うっ…ゴホッ
貧血でクラクラする


苦しい
コーデリア
悪あがきもよしなさい
ドックンドックンドックンドックン
ユナ
?!
ドックンドックンドックンドックン
ユナ
はっ…あぅ…
ドックンドックンドックンドックン
ユナ
ゲボッ!ガハッ、ゴホッ!
ボタボタ…
ユナ
たす…け…
大量の血を吐いた私はとうとう力尽きてしまった。


ドサッ

アヤト
なんか甘い匂いが…?!ユナ!
アヤトが部屋から出ると、ユナが血だらけで倒れていた。


脈が弱い!
アヤト
誰か!ユナが!
レイジ
?!なんで…
スバル
まだ大丈夫なはずじゃ
応急処置をして、なんとか落ち着いた
ユイ
ユナさん、大丈夫でしょうか…
アヤト
大丈夫だよ、多分だけどな
ユナ
ん…
ライト
ユナ!
ユナ
み、ん…な…
その日から、ユナは血を吐かなくなった。


みんなもユナも安心しきっていたけれど、それはまだ始まりに過ぎなかったのだ。

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